企業インスタグラムの成功法則とは? 基本設定からインフルエンサー活用まで、ECショップが押さえるべき運用テクニック
- 2020.07.292023.10.31
そんな背景のなか、7月2日に株式会社フューチャーショップが主催のオンラインセミナー「SNS活用セミナー:知っておきたいインスタの成功ポイント! インフルエンサー活用の方程式&事例公開」を開催しました。
スピーカーとして登壇したのは、株式会社トリドリ 取締役・コラボシリーズ事業部 事業部長の三宮翔太さんです。
目次
ECショップ向け機能が続々追加。Instagram(インスタグラム)の最新動向とは?
グローバルの利用者数は10億人を超え、世界規模で人気を集めるSNS・Instagram。
日本も例外ではなく、国内の利用者数は伸び続け、3,300万人を超えています。
日本で最もInstagram利用が多い18〜29歳の女性のアプリ利用率は、2014年は17%でしたが、2019年は67%にまで伸びました(「ニールセン モバイル ネットビューのデータ(2019年)」ニールセン デジタル株式会社調べ)。
Instagramの特性は、「投稿をアップロードする」というSNSとしての側面だけではありません。
「調べ物をする」という検索エンジンとしての使われ方もしているのです。
事実、スマートフォンを持っている20代を対象とした「スマホで情報を調べる際にどのツールを使いますか?(複数回答可)」の質問に対して、
一番回答が多かったのが72.5%で「Google」、
次に回答が多かったのが53.2%で「Instagram」でした
(「子育てママのスマートフォン利用状況(2019年)」株式会社ベビーカレンダー調べ)。
フィードで目にした企業やブランドの投稿をきっかけにして、商品やサービスの購買につながるケースが増えている現在。今やInstagramは、ビジネス視点でも無視できない存在になっているのです。
そんなビジネス利用が増えるInstagramは、ショップ向けにコマース支援機能を拡充させる動きを見せています。
ここ数年の機能アップデートは、この通り。
- 2016年8月 ストーリーズから外部リンクに飛べるようになった(フォロワー数が1万人以上のアカウント限定)
- 2018年6月 ショッピング連携の機能が追加。投稿画像に写っている商品にタグ付けでき、タグをクリックすると商品情報が表示され、外部リンクに飛べるようになった
- 2018年6月〜 検索画面に「ショップ」という検索軸が追加され、ショッピング連携機能を利用するショップが表示されるようになった
- 2020年5月〜 公式アカウントのホーム画面に、カタログのショートカットリンクを入れられて、商品一覧がチェックできるようになった
そして、2020年5月にInstagramから「EC事業者向けのショップ機能を拡充する」というリリースが発表されました。
今後Instagramは、ECショップにとって、さらにビジネスの成功へとつなげやすいSNSになるでしょう。
近々、商品一覧からそのままInstagram内で購入まで完結できる機能が追加される予定です。
基本設定からインフルエンサーのキャスティングまで! ECショップが押さえておきたい、Instagram運用テクニック 5選!
ECショップのInstagramは、一般アカウントと同じように運用していては成果につながりません。
企業やブランドの認知を拡大し、消費者の興味・関心をひき、実際に「商品やサービスを買いたい」と思ってもらえる設計をしなければならないのです。
そのためには、自社のアカウントを知ってもらえるように工夫したり、ショップ向けの機能を使いこなしたり、さまざまな施策に取り組む必要があります。
Instagram活用がうまくいっている事業者の共通項は、細かな施策まで抜け漏れなく行うこと。
そこで、成功しているECショップが取り組むInstagram運用のテクニックを、内部施策と外部施策に分けて説明していきます。
1. 内部施策「アカウント基本設定」
まずは、基本的なポイントである「アカウントの基本設定」をしましょう。
設定を怠ると、商品やサービスの購買につながらないどころか、消費者にアカウントの存在さえ知ってもらえないかもしれません。
設定をするときは、以下の3点をチェックしてください。
アカウントの基本設定① 検索しやすさを意識した名前にする
Instagramは、検索ツールとしても使われるため、検索のしやすさを重視した名前にする必要があります。
ただ、アカウント名は日本語では設定できず、英数字しか使えません。
そのため、アカウントの設定画面にある「名前」の部分に、検索されるであろう名前を入れましょう。
アカウントの基本設定② 付けてほしいハッシュタグをリードする
ハッシュタグを通して情報を集めることを意味する「タグる」という言葉があるほど、SNSではハッシュタグ検索が活発に行われています。
なかでも、Instagramはハッシュタグ文化が強いので、商品やサービスの情報を探しやすいハッシュタグを作らなければなりません。
そこで、「うちのショップの商品を載せるときは、このタグを使ってほしい」というハッシュタグを決めて、消費者をリードしましょう。
なぜ率先してリードするのかというと、消費者が「どのタグを付ければいいのか」とわからず、ハッシュタグが散らかってしまうことを避けるため。
検索する消費者や、投稿する消費者が、ハッシュタグを迷わないように、プロフィール文などに掲載して案内していきます。
検索のしやすさを重視し、ひらがなやカタカナといったわかりやすいハッシュタグにするのがおすすめです。
アカウントの基本設定③ ビジネス設定とショッピング連携をする
Instagramのコマース支援機能は、設定をしなければ使えません。
そこで、以下の手順に沿って設定していきましょう。
- Instagramの設定から、アカウントをビジネスプロフィールへ移行する
- Instagramアカウントと所有権のあるFacebookページを接続する
- Instagramに接続したFacebookページで、ショップセクションを追加する
- Facebookページでビジネスマネージャーのカタログ作成をする
2. 内部施策「購入導線を意識する」
消費者はどこから自社のアカウントを知り、どこで購買を決心するのか、購入導線を意識しましょう。
購入導線の起点となる箇所は、アカウントのトップページだけでも
- アイコンから飛べるストーリーズ
- プロフィールURL
- ショップ機能
- ストーリーズのハイライト
- カタログ一覧ショップ機能
とたくさんあります。
トップページのほかにも「投稿写真に写る商品にタグ付けができて、外部リンクに飛べる」といったように、購入導線は各投稿からもつくれます。
Instagramのどの箇所を起点として購入に至るかわからないので、漏れがないようにすべて設定しておくことが重要です。
3. 外部施策「流入導線を把握する」
自社のアカウントにどんな経路で消費者がたどり着くのか、流入導線を把握することもポイントです。
主な流入経路は「 メンション 」と「 ハッシュタグ 」のふたつ。
流入経路① メンション 『 @ 』
Instagramには、メンション〈 @ 〉という機能があります。
メンションとは、投稿に関連するアカウントを紐づけられる機能のこと。
メンションされると、その投稿からアカウントページに飛べるようになるので、メンションからアカウントにたどり着く消費者も多くいます。
自社のアカウントをメンションしている投稿は、アカウントのトップページ(上画像の赤丸のところ)から確認可能です。
消費者の動きとして、口コミ感覚で「このブランドアカウントは、誰にメンションされているのか」とメンション一覧をチェックしてから、商品やサービスの購入に至るパターンが増えています。
流入経路② ハッシュタグ『 # 』
ハッシュタグ検索も主流の流入経路です。
ショップ名やブランド名で検索されることはもちろん、投稿の内容に関わるハッシュタグ〈 # 〉で検索されることもあります。
例えば、アパレルジャンルであれば「 #夏服 」「 #今日のコーデ 」「 #花柄ワンピース 」など。
こうしたハッシュタグ検索にヒットした投稿から、ブランドのアカウントにたどり着くこともあります。
4. 外部施策「露出を増やす」
アカウントの認知を拡大するためにも、アカウントの露出を増やす施策を打ちましょう。
露出を増やす方法はいくつかありますが、代表的な施策として
- 「ユーザーに投稿を促す」
- 「会員向けのインスタグラムキャンペーンを展開する」
- 「商品やサービスについて投稿してくれるインフルエンサーをキャスティングする」
インフルエンサーのキャスティングに関しては、自社ECの既存会員のなかにインフルエンサーがいたり、もともと付き合いがあったりすれば、直接依頼してもいいでしょう。
ただ、インフルエンサーの起用は、適任者探しや契約など、手間がかかることも多いので、キャスティングツールを使うのもおすすめです。
トリドリが提供する「toridori marketing」は、簡単にインフルエンサーを起用できるサービスです。
プラットフォームに依頼内容を投稿すると、その商品や案件内容に興味を持ったインフルエンサーがエントリーし、条件が合えばマッチングする形式にしています。
そのため、「広告枠をお金で買う」というオークション形式ではなく、商品力でキャスティング勝負ができます。
「インフルエンサーを起用して、インスタグラムマーケティングをしたい」と考えているECショップの方は、ぜひ使ってみてください。
5. 外部施策「外部投稿から学ぶ」
インフルエンサーを運用して、商品やサービスの購入につなげたいなら、外部投稿から学ぶことも重要です。
同じジャンルのアカウントや、運用を参考にしたいと感じるアカウントを見つけ、「 どんな画像を使っているのか 」「 どんなテキストを添えているのか 」と表現方法を分析してみてください。
フォロワー数が多いアカウントは、それだけ多くの消費者に支持されている証拠です。
自社のアカウントと何が違うのかを比べれば、そこにはInstagramをうまく運用するためのヒントが隠されているでしょう。
また、消費者の声にきちんと目を向けるのもポイント。
ハッシュタグ検索やメンション一覧から、自社の商品やサービスについて投稿しているアカウントをチェックすると、消費者が商品やサービスに対して、どのような感想を抱いているかを知ることができます。
「評価を受けているポイント」「改善したほうがいいポイント」「ユーザーのニーズ」などの生の意見に触れるチャンスなので、Instagram運用に役立ててください。
得た意見は、商品開発やWebサイト運用にも活かしていくことで、Instagramの枠を超えてECショップのファンを育てていくことができます。
【まとめ】ECショップもインスタグラムマーケティングに力を入れる時代へ
今や検索エンジンとしても利用されているInstagram。
ECショップの売り上げにつながる運用をするためには、検索のしやすさや購入導線・流入導線を意識しながら、施策を打っていくことが重要になります。
施策は、内部施策と外部施策のどちらかが欠けてはうまくいきません。
どちらの施策も改善を重ねながら繰り返し行い、時にはインフルエンサーと協力しながら、多くのファンに愛されるアカウントに育てていきましょう。
そして、フューチャーショップ(SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」)は、Instagram運用に力を入れるECショップを応援しています。
Instagramのショッピング機能に対応しているので、興味がある方は気軽にお問い合わせください。
▼futureshopの関連機能「Instagramショッピング機能 (Facebookカタログ連携)」
今後も、セミナーや当メディア「E-Commerce Magazine」を通して、ECショップの運営に役立つ情報をお届けしていきます!
▼ インスタグラムマーケティングサービス 「toridori marketing」
※ 2020年8月『COLLABO MARKETING』は『toridori marketing』に名称変更しました。