ECサイトにおける商品画像の重要性|売れる画像の特徴や撮影のポイント、おすすめのツールもご紹介!
- 2023.11.242024.07.19
「魅力が伝わる画像を撮影できない」「商品画像の質を高めたい」
このような課題を抱えているEC方は少なくありません。
商品を手に取って見られないECサイトでは、画像の良し悪しが売上に大きな影響を及ぼします。
この記事では、ECサイトにおける商品画像の重要性や画像の撮影ポイント、作成に役立つツールについて詳しく解説します。
目次
ECサイトにおける商品画像の重要性
ECサイトにおいて、商品画像はとても重要です。リアルな実店舗と違い、ECサイトでは商品を手に取れないため、画像や商品説明文で正確な情報を伝える必要があります。
また、画像はテキストよりも多くの情報量を持ち、記憶に残りやすいものです。
ネットショップ担当者フォーラムの調査によると、ECサイトで商品を買わない理由の第1位は「商品画像や商品情報が少ないこと」でした。テキストでは伝えにくい実際の利用シーンや商品のイメージを画像で示すことで、購入につながることがあります。
引用:小売事業者は「ECに注力しない」という選択肢がなくなった理由
ECサイトで売れる商品画像の特徴は3つ
ECサイトに掲載すべき商品画像は最低限、以下の3つを満たしたものを意識しましょう。
- 画像のピントやアングルが合っている
- 質感や色味を正しく表現できている
- 商品の全体を見せている
- 商品の特徴を伝えられている
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.画像のピントやアングルが合っている
画像のピントは、商品に正確に合わせる必要があります。構図や画質にこだわったクオリティの高い画像で商品をきれいに目立たせることも、商品画像には大切です。
アングルは、商品が良く見える構図を意識してみてください。色違いなど複数の商品を同じアングルで掲載して統一感を出すのもポイントです。すべての画像のアングルが統一されていると、画像が目に止まりやすくなります。
2.質感や色味を正しく表現できている
ECサイトでは、実際の商品には触れません。そのため、画像だけで質感や色味を正確に伝えることが重要です。角度を変えたり、アップにしたりすることで詳細画像を工夫し、説得力を高められます。
また、商品画像で実際の大きさを伝える工夫も必要です。イメージ写真を用いてサイズ感や質感をアピールしてください。ただし、サイトごとに定められているガイドラインに留意し、掲載サイズがオーバーしないように注意が必要です。
3.商品の全体を見せている
商品は前面だけでなく、裏面や内側など全体的な部分を画像で見せるようにします。リアルな店舗と同様に、商品をいろいろな角度から確認できるように意識してください。
商品において確認したい部分が画像に掲載されていないと、購入をためらってしまうユーザーもいます。
特に、アパレル商品においては後ろのデザインやボタン、ポケット、質感などの細部を伝えることも重要です。
4.商品の特徴を伝えられている
ただ商品の画像を掲載するだけでなく、商品の「差別化ポイント」を伝える必要があります。商品開発において、特に力を入れた部分、他社では実現できていない部分をテキストメッセージとともに掲載しましょう。
ECサイトで売れる商品画像を撮影する3つのポイント
ECサイトで売れる商品画像を撮影するポイントには、以下の3つが挙げられます。
- 自然光を使ってライティングする
- 構図やアングルを工夫する
- 小物や背景で魅力を演出する
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.自然光を使ってライティングする
自然光は撮影初心者にも扱いやすく、商品の実際の色や雰囲気を再現しやすい光です。失敗を避けるためのポイントには、以下のようなものが挙げられます。
- 晴れた日に撮影する
- 午前中〜午後3時頃までに撮影する
- 窓の近くで撮影する
- 室内の電気は消す
- 白いレースやシーツで光を柔らかくする
自然光は、光が強すぎても白飛びしてしまってうまく撮影できません。光を柔らかく調整しながら、程よい光量で撮影してください。
2.構図やアングルを工夫する
メイン画像は、商品を正面から撮影したものがおすすめです。イメージ画像と詳細画像では、構図やアングルに工夫をする必要があります。
構図やアングルにこだわると、魅力的な画像が撮影できます。しかし、これには構図やアングルの模索が必要です。構図の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 日の丸構図で商品を中心に配置する
- 三分割構図でバランス良く安定感を出す
- 対角線構図で奥行きや躍動感を演出する
3.小物や背景で魅力を演出する
小物や背景も、売れる商品画像には必要です。まずは、利用シーンを想定して小物を用意してください。小物類は100円ショップなどで調達可能です。
背景は基本的に「白」を基調とし、商品をはっきりと見せます。小物は商品を引き立てる程度に留め、過剰に使わないように注意してください。
また、ブランドイメージに合わせて背景素材を変えるのもひとつの方法です。小物は花、植物、洋書、トレー、立体キューブなどをおすすめします。
商品画像の背景は白をおすすめする3つの理由
商品画像の背景は白をおすすめする理由には、以下の3つが挙げられます。
- 視覚的に目に入りやすい
- 商品本来の色味が伝わりやすい
- 撮影後に加工しやすい
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.視覚的に目に入りやすい
白背景の商品画像は、目につきやすく見栄えが良いです。平均的に白背景は視覚的に目に入りやすいという研究結果もあります。
背景が白だと商品と背景の境目が判別しやすく、商品をわかりやすく見せることが可能です。
また、商品詳細やイメージ写真には、「白抜き」と呼ばれる白背景のみで商品を撮影する方法もあります。これは形や色味、質感など商品の全体像を正確に伝えるカット(プロダクトカット)です。
2.商品本来の色味が伝わりやすい
ECサイトでは、商品画像が何より重要です。色のある背景では、商品に色味を乗せてしまうことが実証されています。
たとえば、オレンジ色の背景に白い商品を乗せると、オレンジの色味が商品に移ってしまいます。これでは、正確な色味を表現しているとはいえません。
白背景は正確な商品の色を伝えやすい色です。そのため、背景色が影響を与えるおそれもありません。
3.撮影後に加工しやすい
ECモールでは、背景色を白で統一するガイドラインが多くあります。どのECモールに出店するかによって背景を変えるのは撮影や加工が増えて手間なため、最初から白背景で統一することをおすすめします。
白背景は商品を強調しやすく、清潔感があり、加工もしやすい背景色です。
自社ECの場合は、背景色で雰囲気を演出する方法もあります。たとえば、黒背景は高級感、木目背景はナチュラル感を出しやすい色です。
商品画像を加工する際の注意点は4つ
商品画像を加工する際の注意点には、以下の4つが挙げられます。
- モールに掲載する場合、掲載先の最適な画像サイズがある
- 著作権の違反に該当する場合がある
- モールごとにガイドラインが異なる
- 画像軽量化のサービスを利用する
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.モールに掲載する場合、掲載先の最適な画像サイズがある
掲載するECモールごとに、最適な画像サイズがあります。一般的なECモール、ECサービスなどの画像サイズは、以下のとおりです。
ECモール | 商品画像サイズ |
楽天市場 | 3,840px×3,840pxまで |
Amazon | 商品カテゴリにより異なる、最長辺は10,000px以下 |
PayPayモール | 1,200px×1,200px
追加画像:1,250px×1,250px |
いずれも、適切な画像サイズをオーバーしないように、あるいは小さすぎないように気をつけてください。
2.著作権の違反に該当する場合がある
画像には、著作権があります。著作権違反は、掲載差し止め請求や損害賠償の対象になるため、著作権に違反していないか注意が必要です。場合によっては、商品販売の停止や損失額の請求が発生する可能性があります。
フリー素材の画像は便利ですが、こちらにも著作権が存在します。フリー素材を使う際は、利用規約に従ってください。もしも、許可された範囲を超える使用をした場合、著作権侵害になる可能性があります。
3.モールごとにガイドラインが異なる
ECモールごとに、画像のガイドラインがあります。ガイドライン違反は出品停止や掲載順位低下のペナルティを受けるため、注意が必要です。
Amazonでは、本体のみ白背景で9割を占める画像、テキストやグラフィックは不使用、明るく鮮明な画質、著作権クリアがガイドラインとして定められています。
楽天市場ではテキスト要素20%以下、枠線なし、白背景または写真背景を使用してください。Yahoo!ショッピングでは、白背景または写真背景、枠線なし、画像中央配置、テキスト要素20%以下です。
4.画像軽量化のサービスを利用する
商品画像を加工する際に、高品質の商品画像は購買意欲を上げるためには効果的ですが、その反面、サイトのページ表示速度が遅くなってしまうおそれがあります。
そのため、画像軽量化サービスを上手く活用し、ページ表示速度が遅くならないような工夫が必要です。画質を落とさずに、高品質のままサイト表示スピードを高速化することにより、快適な購買体験を顧客に提供できます。
商品画像の作成に役立つおすすめツール3選
商品画像の作成に役立つおすすめツール3選をピックアップしました。特徴などを紹介します。
1.Canva
引用:Canva
Canvaは、多様なコンテンツのデザインが可能なツールです。デザイン初心者でも、高品質な画像制作が簡単に作成できます。また、豊富なテンプレートを提供しているため、容易にスタイリッシュな画像が作成可能です。
素材は無料版で200万点以上、有料版で1億点以上が使用可能です。
Canvaのプランには、Canva Free(無料のテンプレートとツールが利用可能)、Canva Pro(高度なツールと素材を無制限に利用可能)、Canva for Teams(デザインの管理とコメント機能付き)があります。
2.Photoshop Express
Photoshop Expressは、Adobe社が提供しているPhotoshopの一部機能が無料で使えるモバイルアプリです。スマホユーザー向けの見やすい商品画像制作に特化しています。操作が簡単で、初心者にもおすすめです。
機能としては、かすみ除去やレタッチ、自動切り抜きによるコラージュ編集などができます。
GoogleフォトやDropboxと連携できるため、作業効率も高まるアプリです。
3.Fotor
引用:Fotor
Fotorは、ブラウザやアプリで使用できる画像加工ツールです。直感的な操作でわかりやすく、初心者にも使いやすいのが特徴です。
使用できる機能はトリミング、サイズ変更、色調整などで、多彩な機能を無料で利用できます。また、自動補正機能やビューティー機能なども搭載しています。
高度な編集機能や追加素材、テンプレート、フォントを利用したい場合は、有料版にアップグレードも可能です。
ECサイトの商品画像でよくある3つの質問
ECサイトの商品画像でよくある質問には、以下の3つが挙げられます。
- 質問1.売れる商品画像を撮影・加工する際の手順は?
- 質問2.商品画像の反応を検証する方法は?
- 質問3.ECサイトの商品撮影代行とは?
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
質問1.売れる商品画像を撮影・加工する際の手順は?
売れる商品画像を撮影・加工する際の手順には、以下の4つのステップがあります。
- 競合やターゲットを分析し、画像の構図やシチュエーションを検討する
- 撮影機材や商品を引き立てるアイテムを準備する
- 複数のアングル・パターンから撮影する
- トリミングや色合わせをし、仕上がりの調整をする
また、商品画像は必要に応じてスペックや特徴が伝わるように、テキストを挿入することをおすすめします。
質問2.商品画像の反応を検証する方法は?
商品画像は売上に大きな影響を与える要素です。実際にどの画像が魅力的に見られているのかを検証するには、ABテストを実施することをおすすめします。
具体的には、複数パターンの商品画像を準備し、一定期間ごとの購入率を測定・比較してください。
しかし、いきなり全商品をテストすることは大きな負担となるため、売上が伸びないアイテムから分析を始めるとよいかもしれません。
もしも、テスト実施が難しい場合は、人気店舗の商品画像を参考にして選定することも手段のひとつです。
質問3.ECサイトの商品撮影代行とは?
ECサイトにおける商品撮影代行とは、商品ページへ掲載する画像を撮影するサービスです。この記事で解説したように商品画像は、ECサイトの売れ行きに大きな影響を与えます。
しかし、商品撮影に特化したプロカメラマンを雇用するには、費用が掛かります。特に立ち上げ初期には撮影費用の捻出が難しいでしょう。そのような場合、撮影代行へ依頼することによって、コストを抑えながら必要な画像を準備できます。
まとめ
ECサイトにおける商品画像の重要性や撮影するポイント、おすすめツールについて解説しました。
ECを成功させるには、高品質な商品画像を掲載することが重要です。ぜひ、この記事を参考にして商品の魅力が伝わる画像をサイトへ掲載してみてください。
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