【担当者必見】OMOとは?具体的な施策例や成功するポイントをわかりやすくご紹介!
- 2023.12.212024.02.05
OMOは、顧客の新たな購入体験を提供するマーケティング手法として注目されています。しかし、その導入は基礎知識や成功事例の知見なくして実現するのは難しいものです。
この記事では、OMOの基本的な知識から具体的な施策例や事例、成功に導くためのポイントまで詳しくご紹介します。マーケティング担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
OMOとは?
OMOは「Online Merges with Offline」の略であり、「オンラインとオフラインの統合」という意味のマーケティング手法です。この手法では、オンラインとオフラインの活動をシームレスに統合し、顧客体験をサポートします。
たとえば、アパレル店の実店舗で購入した商品をもとにオンラインで商品をレコメンドするなど、購入情報が顧客のIDに紐づけられ、マーケティングに活用されます。
OMOとO2Oの違い
O2O(Online to Offline)はオンラインをオフラインへの送客手段として利用するマーケティング手法です。たとえば、実店舗で使えるオンラインクーポンの配布などがこれに該当します。ここでは、オンラインとオフラインは明確に区別されています。
一方、OMOでは、オンラインとオフラインの区別がなく、送客先は実店舗でもオンラインでも問いません。OMOはオンラインとオフラインを統合してシームレスに顧客がブランドを体験できることで、顧客により一層のバリューを感じさせられる環境を提供します。
なお、O2Oについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
⇒【2023年最新】O2Oとは?メリットやデメリット、O2Oマーケティングで用いる主な施策もご紹介!
OMOとオムニチャンネルの違い
オムニチャネルは実店舗やECサイトなど複数のチャネルを通じて顧客にシームレスなサービスを提供する施策です。これは顧客と店舗の接点をすべて活用し、購入につなげるマーケティング手法といえます。
一方、OMOはオンラインとオフラインの統合に重点を置き、体験価値の向上を目指す、オムニチャネルからさらに進化した概念です。
オムニチャネルとOMOの主な違いは、重視する点にあります。オムニチャネルでは顧客の購買行動が主軸となり、OMOでは、購入を含む顧客の全体的な体験が中心です。
futureshopでは、O2O・オムニチャネルに役立つ機能が搭載されているため、ECと実店舗の連携も容易です。気になる方はこちらからチェックしてみてください。
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OMOが普及した背景
OMOの普及は「スマートフォンの普及」と「主要購買層の変化」に起因しています。現在、多くのユーザーはモバイルデバイスを使用し、オンラインサービスは日常生活に密接に組み込まれています。そのため、オンラインとオフラインのサービスを分けるアプローチではユーザーニーズに合いません。
特に、デジタルネイティブとして知られるZ世代は、消費活動においてもオンラインチャネルを積極的に利用しています。またコロナ禍以降は高年齢層のEC活用が進みました。そのため、OMOの重要性は今後さらに高まると予想されています。
OMOを導入する3つのメリット
OMOを導入するメリットには、以下の3つが挙げられます。
- 顧客のニーズを把握できる
- 機会損失の減少につながる
- 顧客体験を向上できる
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.顧客のニーズを把握できる
OMOは、オンラインとオフラインの顧客データを統合し、顧客のニーズを高精度で把握できる点がメリットです。データ連携により、顧客にシームレスな購買体験を提供できます。
前提として、すべてのデータを統合できなければ、OMOのメリットは最大限には発揮されません。
オンラインや実店舗での購入履歴、問い合わせの内容、商品の在庫状況など「ブランド体験に必要と考えられるデータをオンライン、オフライン双方で収集するための仕組み」が必要です。また、より精確に顧客のニーズを理解するためには、顧客接点を増やす施策や収集したデータを分析するための手法の導入も欠かせません。
futureshopでは事業者さまのデータ統合を簡単かつスムーズに促すために「futureshop omni-channel」を提供しています。詳しくは以下のページをご覧ください。
2.機会損失の減少につながる
OMO戦略の導入により、機会損失の減少に寄与します。
例えば実店舗で商品がない場合、訪れた顧客が購買につながらずに帰ってしまうこともあります。この際「店頭スタッフが購入可能なECサイトのURLをLINE・アプリ経由で紹介する」というOMO施策は有効です。またはEC上で購入してもらうこともできます。
3.顧客体験を向上できる
OMO戦略を採用するメリットのひとつは、顧客の体験価値が向上する点です。
OMOによりオンラインとオフラインのデータを統合して活用することで、顧客体験を向上できます。例えば実店舗のポイントカードをアプリにすることで、オンライン・オフラインを通じた顧客行動に即したオファーができるようになります。
オファーの例としては「位置情報から店舗の情報を配信する」「オンラインコンテンツを訴求する」などです。これにより、顧客体験価値を高めることが可能です。
OMOを導入する3つのデメリット
OMOを導入するデメリットには、以下の3つが挙げられます。
- 初期費用や運用コストがかかる
- 長期的な運用が必要になる
- 適していないビジネスモデルがある
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.初期費用や運用コストがかかる
OMO戦略を実行するには、データの一元化や分析、顧客満足度の高い購買体験を提供するための仕組みが必要です。これには多額の初期費用や運用コストがかかります。さらに、実店舗とオンラインの連携を実現するシステム構築や、顧客データを扱える人材の確保も必要です。
社内でOMO戦略を実行するためには、十分なコストとリソースが必須です。しかし、これらが不足している場合、システムの運用は困難になります。特に、複雑または大規模なシステムでは、連携にかかる工数とコストが増えてリソースの負担も大きくなります。
2.長期的な運用が必要になる
OMOは短期的な収益向上に直結するものではなく、長期的な運用を通じてその効果が得られる施策です。顧客データの分析や一元化、満足度の高い購買体験の提供などの取り組みは時間を要し、初期費用や長期的な運用コストがかかります。しかし、すぐに売上に反映されるわけではありません。
OMOの目標は顧客体験の向上を通じて、長期的に顧客のロイヤルティを築くことです。このため、短期的な収益を追求するよりも、長期的なビジョンを持って進めることが重要です。実際に効果が見えるまでの期間は事業規模にもよりますが、最低数か月から半年程度は必要になります。その間、広告などほかの手段と組み合わせることが効果的です。
3.適していないビジネスモデルがある
OMO戦略は、すべてのビジネスモデルに適合するわけではありません。オンラインとオフラインの統合が難しい業種や商品カテゴリが存在します。たとえば、自動車や不動産など高額商品の場合、実物を体験することが必要不可欠です。この場合、オンラインとの融合が難しく、OMOの効果を最大限発揮することが難しい可能性もあります。
OMOを導入する際には、自社の商品やサービスとの相性を事前に検討することが重要です。OMO戦略の適切な適用範囲と効果を理解できれば、ビジネスを成功に導けます。
OMOの具体的な施策例6選
OMOの具体的な施策例6選を紹介します。それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.モバイルオーダー
近年、モバイルオーダーシステムが流行しています。このシステムでは、来店前にスマートフォンで注文し、店舗で受け取ったあと、レジに並ばずに注文・決済が可能です。
この方式は、顧客が注文から受け取りまでの時間を削減できると同時に、企業は顧客の個人IDと来店に関連する情報を結びつけられます。これにより、OMOの視点からパーソナライズされたデータの収集ができます。このような仕組みは、回転寿司店ではじめてタブレットを用いた注文システムが導入された後に急速に広がりました。
2.デジタルサイネージ
デジタルサイネージはOMO施策の1例です。通常の看板に比べて情報量が多く、表示情報の変更が手軽にできるのが特徴です。
AIカメラで顧客の年齢や性別を分析し、表示内容をパーソナライズするサイネージも登場しています。さらに、デジタルサイネージとチャットボットを組み合わせた施策も注目されており、店舗での商品確認とオンラインでの購入が可能なサービスが提供されています。
このようなサービスは、オンラインとオフラインの融合を進める国内のOMO事例の先駆けです。たとえば、渋谷PARCOでは店頭に設置されたサイネージが顧客に商品をレコメンドし、QRコードを介してオンライン購入を促進しています。
3.チャットボット
チャットボットは、顧客の質問に自動的に応答するプログラムです。シナリオ型、学習型などのタイプによって効果が出る期間・効果の大きさが変わりますが、顧客体験の向上に役立ちます。
ECサイトでは、実店舗と異なり即座に販売員に質問できません。オフラインと統合することで、実店舗に来店した顧客がチャットボットを使って悩みを解決するなどの使い方ができます。
4.スマートフォン向けアプリ
スマートフォン向けの買い物アプリを使用することで、注文から決済までスムーズにキャッシュレス購入が可能です。例えばイオンリテール株式会社が提供する「レジゴー」を使えば、顧客は買い物しながら、同時に決済ができるため、レジに並ぶ必要がありません。
参考:イオンリテール株式会社「レジゴー」
5.モバイルペイメント
モバイルペイメントは、モバイルアプリを使って決済するサービスです。ポイント管理から決済までをワンストップでできるのがメリットです。
このサービスを、レジの無人化や購入履歴のアプリ上での表示と組み合わせることで、アプリの利便性が向上します。また、プリペイド式のモバイルペイメントでは、事前チャージにより追加購入や次回来店の促進が期待できます。
2019年にPayPayが行ったキャンペーン以降、QRコード決済サービスは20以上に増加しました。モバイルペイメントは経済活動に伴うすべての決済で、現金の取り扱いよりもデータの取得を容易にし、最適化することが可能です。モバイルペイメントは消費者・事業者双方にメリットをもたらしています。
6.ポイント・クーポン
ポイントプログラムは、店舗の来店や商品購入に応じてポイントを付与するサービスです。顧客にお得な印象を与え、ロイヤルティを高めるのに効果的です。特に、他店と同様の商品を扱う場合、ポイントが貯まる店舗は顧客から選ばれやすくなります。これは、価格が固定されている商品において差別化を図るのに最適な方法です。
OMOでは、オンラインとオフラインの両方でポイントを利用できるようにすることが重要です。もしも実店舗で貯めたポイントがECサイトで利用できない場合、顧客は離れてしまう可能性があります。そのため、オンラインとオフラインの一貫したポイント利用体験を提供することが顧客維持につながります。
OMOを成功に導くための5つのポイント
OMOを成功に導くためのポイントには、以下の5つが挙げられます。
- まずはオンラインとオフラインの顧客情報を統合する
- 顧客体験を充実させる
- 顧客との接点を増やす
- 各チャネルを最適化する
- 収集したデータを分析する
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
1.まずはオンラインとオフラインの顧客情報を統合する
オンラインとオフラインの顧客情報統合は、顧客データの一元管理からはじまります。たとえば、futureshopのオムニチャネルサービスはリアルとデジタルのデータを統合できますが、リアルとECが独立している場合、会員情報の統合が必要です。
立ち上げ期にはオムニチャネルを容易に実施できますが、途中からの統合では、顧客自身による情報の紐付けが求められます。これには、ポイントプレゼントなどの施策を用いて顧客が能動的に参加するよう促すのもひとつの方法です。
また、統合後の顧客体験設計は各店舗で個別にする必要があります。たとえば、後述するBRADELIS New Yorkではカウンセリングをデジタル化することで、オムニチャネル戦略を推進しました。このような「統合と個別の体験設計」は顧客情報の一元管理を実現し、効果的な顧客体験を提供するために重要です。
2.顧客体験を充実させる
現在のECサイトの利便性を考慮すると、実店舗で単に商品を選んで決済するだけでは顧客の満足度を高めるには不十分です。OMO導入においては、実店舗の役割が高度化していることを踏まえ、オンラインとオフラインが統合したサービスの提供が必要です。
たとえば、事前にアプリで注文し実店舗で待ち時間なく商品を受け取るシステムや、商品棚のQRコードをスキャンして産地や流通経路の情報を得る仕組みなど、OMOによる新しい顧客体験の創造が求められます。この施策により、顧客に安全性や信頼性を提供し、再利用やシェアの意欲を高める体験を提供できます。
3.顧客との接点を増やす
データ収集には、顧客との接点を増やすことが欠かせません。SNS運用、メールマガジン配信、自社アプリの開発などによって、顧客とのタッチポイントを増やせます。これはデータ収集のためだけではなく、顧客との関係性を深める効果も期待できます。
オフラインでのデータ取得には、リアル店舗やオンラインショップ、アプリなどで顧客と接触する機会を生み出すことが重要です。
たとえば、中国の大手保険会社平安(ピンアン)は、健康系アプリなど利便性の高いサービスを提供し、多くのユーザーを獲得しています。保険契約者でなくても利用できるように設計されており、見込み顧客の獲得に効果的です。
4.各チャネルを最適化する
OMOでは、オンラインとオフラインのチャネルを融合し、それぞれのチャネルを最適化することが欠かせません。これには、各チャネルで顧客が満足するサービスを提供し、シームレスな顧客体験を目指すことが含まれます。
さらに、チャネルの最適化と並行して、チャネルの増加も重要です。チャネルを増やすことで、顧客とのタッチポイントが増加し、新たな顧客の獲得やロイヤルカスタマーの育成につながります。
たとえば、実店舗とECサイトの運用に加え、アプリやSNS、メールマガジンなどを追加する方法があります。特に利用頻度の低い商品では、タッチポイントを増やすことで顧客との親近感を高めることが効果的な施策です。
5.収集したデータを分析する
OMOの成功には、オンラインとオフラインのデータを連携し、効果的に活用することが重要です。オフラインチャネルからのデータ収集もOMOの特徴であり、オンラインとオフラインの顧客行動やニーズの違い、共通点を把握して顧客体験の改善に役立てます。また、POSレジや顧客管理システムなどのツールを活用し、データの一元管理をするシステム設計が重要です。
オンラインとオフラインのデータは統合されるべきであり、顧客が両方のチャネルをシームレスに行き来できるようにする必要があります。
切れ目のない顧客体験を提供することで、ストレスを感じさせずに、購買行動を支援することが可能です。このようなデータの収集と分析を通じて顧客体験を向上させ、結果としてブランド価値を高められます。
OMOの事例
OMOの事例を4つピックアップしました。特徴などを解説します。
BRADELIS New York
補整下着ブランド「BRADELIS New York(ブラデリスニューヨーク)」は、オンライン接客に取り組み、2020年にEC売上高を前年比145%まで伸ばしました。
この成功の背景には、自社ECサイトの刷新とfutureshop omni-channelによるオムニチャネル化があります。オムニチャネル化のためのシステム改修には手間とコストがかかりましたが、ECシステムとアプリをリプレイスして対応しました。
リプレイス後、実店舗とECのポイントプログラムを統合し、購買データや会員情報を一元化しました。以前は紙で管理されていた顧客カルテも電子化し、購買履歴や接客履歴をデジタル上で共有できるようにしたのです。futureshopの管理画面は大手ECモールに慣れた人にとって操作が難しくないため、ユーザーフレンドリーなシステムであることも成功要因のひとつです。
BRADELIS New Yorkの事例については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
⇒オンライン接客の成功事例!コロナ禍でECを伸ばした「ブラデリス」の実店舗EC連携
盒馬鮮生(フーマー)
中国の大手IT企業アリババによるOMO事例として有名なのは、2018年にオープンした複合型スーパーマーケット「盒馬鮮生(フーマー)」です。Hemaはオンラインとオフラインの融合が特徴で、実店舗での買い物とオンラインでの商品購入が可能です。店内にはスーパーマーケット、レストラン、ロジスティクスセンターが併設されています。
Hemaの運営はスマートフォンアプリによって行われ、消費者は入店から退店まですべてをアプリで完結できます。商品のバーコードをアプリで読み取り、専用の機械でQRコードを読み取るだけで決済が完了です。また、イートインスペースでは選んだ新鮮な食品を厨房で調理してもらい、フードコートで食べることもでき、注文から会計までアプリで完結可能です。
オンライン注文の商品は店員がピッキングし、配送センターに運ぶ仕組みがあり、オンライン・オフラインからの買い物がしやすい環境が整っています。リアルタイムの在庫管理により、在庫回転率の向上も期待できます。
Shopkick
カリフォルニア州レッドウッドに本社を置く「Shopkick」は、2009年にスタートした企業で、近年急成長を遂げています。
Shopkickが開発したアプリの主な特徴は、オンラインとオフラインのショッピングでポイントを貯め、これを電子ギフトカードとして還元できる点です。このポイントはAmazon、ウォルマート、スターバックスなどのギフト券に交換可能で、消費者と企業の双方にメリットをもたらすWin-Winの関係を生み出しています。
企業にとっては、消費者の実店舗やECサイトでの買い物行動分析が可能で、買い物の好みや購入を諦めた理由などの洞察を得られます。
OMOでよくある4つの質問
OMOでよくある質問には、以下の4つが挙げられます。
- 質問1.OMOが浸透しやすい業種は?
- 質問2.OMOの導入には何が必要?
- 質問3.OMOの海外での状況は?
- 質問4.コロナ明けでもOMOは手段として機能する?
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。
質問1.OMOが浸透しやすい業種は?
OMO(オンライン・オフライン融合)の浸透が期待される日本の業種として、まずアパレル業界が挙げられます。店頭のデジタルサイネージやチャットボットによる商品のレコメンド施策は、渋谷PARCOなどですでに実現されており、アパレル業界はOMOによって多くの課題を解消できる業種です。
実店舗での試着の面倒さやECでの商品選びのリスクなどがOMOによって軽減されました。さらに、UNIQLOをはじめとする多くの企業がすでにオムニチャネル化に成功しており、OMOを実現するための基盤が存在します。これらの点から、アパレル業界はOMOの浸透に適しているといえます。
質問2.OMOの導入には何が必要?
OMO(オンライン・オフライン融合)を導入するためには、以下の要素が必要です。
- 実店舗とECサイトを連携するためのシステム構築
- 店舗スタッフへのトレーニング
- 顧客への情報提供やキャンペーンの実施などのマーケティング戦略
オフラインとオンラインをつなぐためには、現実に働くスタッフとECサイトを運営するスタッフの「人同士」の連携も必要です。上記の要素を組み合わせることで、OMOの導入を成功させられます。
質問3.OMOの海外での状況は?
OMO(オンライン・オフライン融合)が最も進んでいるのはデジタル先進国である中国です。OMOの概念を提唱したのは、中国のシノベーションベンチャーズ創業者であり、Google中国部門の元トップの李開復です。彼の提唱したOMOは2017年に『ザ・エコノミスト』誌で紹介され、広く認知されました。
中国の都市部では、多くの人々がスマホ決済に移行しており、これによりオンラインとオフラインの消費者行動を一元化できます。
実店舗でのスマホ決済により購入データを顧客IDに紐づけ、ECサイトの情報と連携して関連商品のおすすめ表示が可能です。また、店頭に設置されたQRコードを通じて、顧客が興味を持った商品の詳細情報やレビューをデータ化し、より詳細な顧客行動分析が可能になっています。
これにより、企業にとっては効率的で、顧客にとっては便利なサービス提供ができます。
質問4.コロナ明けでもOMOは手段として機能する?
コロナ後の社会では、OMO(オンライン・オフライン融合)が一層重要な手段として機能しています。特に高齢者はデジタル活用が必須となり、地方では物資の入手が困難になったためECの利用が急増しました。
しかし、オフラインでのポイント制度とオンラインの垣根が理解されにくい問題も浮上しており、オンラインとオフラインの情報を統合することが顧客満足度を高める鍵です。
また、年齢層が高めの食品系事業者もOMOを進めており、高齢者をターゲットにした事業者はデジタル前提の顧客体験を設計しています。これらの動きは、OMOがコロナ明けの社会でも有効な手段であることを示しています。
まとめ
OMOの基本的な知識から具体的な施策例や事例、成功に導くためのポイントをご紹介しました。デジタルネイティブがメインの購入層となっていく今後は、オンラインとオフライン双方を意識したマーケティング戦略は、必須の課題となっていきます。施策例や成功のためのポイントを参考に、あなたのビジネスをさらに向上させていってください。
futureshopでは、OMOに関する支援施策が充実しています。OMOでお困りの方は、豊富な実績を持つfutureshopに、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
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