【2023年最新】O2Oとは?メリットやデメリット、O2Oマーケティングで用いる主な施策もご紹介!

【2023年最新】O2Oとは?メリットやデメリット、O2Oマーケティングで用いる主な施策もご紹介!「ECから店舗へ流入が取れない」「効率よく新規顧客を獲得したい」このように考える方は少なくありません。これらの目的を実現するには、O2Oマーケティングが効果的です。

この記事では、O2Oの概念や注目されている理由、主に用いられる6つの施策について解説します。

O2Oとは?

O2Oとは、「Online to Offline」の略称です。一般的にオンラインの世界(Web、アプリ、SNSなど)を利用して、オフライン(実店舗など)での顧客の行動や購買を促進する戦略です。

具体例としては「Webサイトから実店舗専用クーポンを発行して来店を促す」「QRコードを使って来店ポイントを貯めてもらう」などが挙げられます。

ここでは以下の3つに分けてO2Oについて詳しく解説します。

  • O2Oマーケティングとは?
  • オムニチャネルとの違い
  • OMOとの違い

それぞれについて詳しくみていきましょう。

O2Oマーケティングとは?

O2Oマーケティングとは、オンラインでの情報発信からオフラインの実店舗へ顧客を誘導する施策です。

現在、スマートフォンの普及により、情報収集の手段がネットへと移行しています。もはやオフラインで情報収集をする消費者は少ないです。

そのため、効率よく集客するにはネットでの情報発信が欠かせません。インターネットを利用して実店舗への集客を効率化するO2O施策の重要性が高まっています。

オムニチャネルとの違い

オムニチャネルは「すべての流入経路」を意味する用語です。オンラインかオフラインかではなく、より詳細な粒度を指します。例えばオンラインでも「SNS上のデータ」や「店舗アプリ上のデータ」などで細分化できます。オムニチャネルとは、これらの粒度のものを指し、一貫したデータを運用することで、よりシームレスな顧客体験をもたらします。

顧客にシームレスな体験をもたらすという意味ではO2Oと近い言葉ですが、粒度に違いがあります。

OMOとの違い

OMOとは「Online Merges with Offline」の略称です。オンラインとオフラインの融合を意味し、主に小売業界で注目されている概念となります。

具体的には、ネットを活用することによって実店舗との垣根をなくし、ユーザーの購買意欲を高めることを指します。心理的価値を重視した顧客体験を提供することで、売上拡大につながります。

O2Oが注目されている3つの理由

O2Oが注目されている理由には、以下の3つが挙げられます。

  • スマートフォンやタブレットの普及
  • SNSや口コミサイトの一般化
  • 実店舗への再評価

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.スマートフォンやタブレットの普及

年代を問わず、多くの人が日常的にスマートフォンやタブレットを使用するようになりました。オンラインで購入する機会が増えています。

モバイル端末が普及したことにより、Eコマースの利便性が向上しました。そのため、小売業においてもECサイトの活用が強化されつつあります。これによりオンラインとオフラインの結びつきがより重要となり、O2Oが重視され始めました。

参考|総務省「令和3年通信利用動向調査の結果」

2.SNSや口コミサイトの一般化

インターネットから情報を得ることが日常的になり、消費者はInstagramやX(旧Twitter)、FacebookなどのSNSを参考にして購買活動を決定する機会が増えています。また、口コミサイトを見てから商品を購入するケースもよく見られます。

SNSや口コミサイトは、拡散力と影響力が大きいため、O2O施策を実施し、オンラインからオフラインへつなげる工夫が必要です。

3.実店舗への再評価

特にコロナ禍ではECサイトが注目されました。しかし、現在は実店舗があらためて注目されています。特にアパレルをはじめ、顧客がオフラインで購入したい商材は、完全にオンラインに移行するのは難しいと言われます。

ただし情報収集などはオンラインで行うことが多いです。事業者としてはオンラインで情報提供をしつつ、オフラインに誘導し購買を促すことが重要となっています。これによりO2Oが重要視されています。

O2Oマーケティングに取り組む3つのメリット

O2Oマーケティングに取り組むと得られるメリットには、以下の3つが挙げられます。

  • 新規顧客の獲得につながる
  • 施策の効果を測定しやすい
  • 再来店や再来場を促進できる

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.新規顧客の獲得につながる

インターネットで実店舗情報を発信することによって、新たな顧客へのアプローチが可能です。潜在顧客に対して商品をアピールすることにより、新規顧客の増加が期待できます。

オンラインでのマーケティング施策は多くの潜在顧客にアプローチできるため、有効に使いましょう。

2.施策の効果を測定しやすい

O2O施策は、施策の効果を測定しやすい傾向にあります。キャンペーンやクーポン配布など、形に残るものを発行し、店舗で計測できるためです。

たとえば、期間限定クーポン施策を実施すると、期間中のクーポン使用率を集計分析すれば、効果測定できます。そのため、リアルタイムで顧客へと効果的にアプローチすることが可能です。

3.再来店や再来場を促進できる

O2O施策を実施することにより、リピート率の向上についても期待できます。たとえば、クーポンやSNSでの情報発信などが挙げられ、リピーター増加・企業ブランド価値の向上など、あらゆる効果を得られます。

また、オンラインを通じた顧客との接触回数の増加から、ロイヤリティ強化を狙うことも可能です。その結果、再来店・再来場の促進につながりやすくなります。

O2Oマーケティングに取り組む際の注意点は3つ

O2Oマーケティングに取り組む際の注意点には、以下の3つが挙げられます。

  • 購入単価が急に上がるわけではない
  • 顧客が競合に流れる可能性がある
  • 顧客誘導の評価方法によっては効果が出にくい

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.購入単価が急に上がるわけではない

O2Oマーケティングを実施しても、購入単価は急激に上がることはありません。

クーポン配信やポイント発行は、顧客がお得感を得られる価格で購入できる分、企業にとっては客単価が下がるおそれがあります。購入単価を上昇させるには、金額だけではなく、利用回数に応じてロイヤリティを感じさせるなどの工夫が必要です。

2.顧客が競合に流れる可能性がある

ECサイトやオンラインショップは競合が多く、サイトが埋もれてしまうリスクがあります。このような事態を防ぐには、自社の付加価値をアピールし、差別化を図らなければなりません。

そのため、マーケティング手法をブラッシュアップし、工夫し続けることで顧客が競合に流れないようにする必要があります。

SaaS型ECサイト構築プラットフォームのfutureshopは、ECサイト構築・運用に必要な機能をすべて揃えており、他社との差別化が可能です。
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3.複雑であるため事業者のスキルの状態によっては効果が出にくい

O2Oはオンラインとオフラインの両方を加味しておこなう施策であるため、複雑になりがちです。そのため、きちんと準備しなければ効果が出ません。または計測できない可能性もあります。

実践する際には、効果測定までを考えてきちんと設計をしておきましょう。futureshopではこうした施策が思いつかない方に向けてアドバイスができますので、お気軽にご相談ください。

O2Oマーケティングに用いる主な施策は6つ

O2Oマーケティングに用いる施策は、以下の6つが挙げられます。

  • ECサイトからオフラインでの購入につなげる
  • SNSで情報発信する
  • 店舗アプリを活用する
  • 位置情報を活用する
  • 店頭受け取りサービスを導入する
  • クーポンを配布する

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.ECサイトからオフラインでの購入につなげる

現在、オンラインでの購買活動が一般的になっています。特に、小売店にとってはECサイトを運営することが販売機会の増加を意味します。

ECサイトには、立地や営業時間の制約がありません。そのため、いつでもオンライン上から宣伝することが可能です。

また、ECサイトを運営する際、以下のポイントを意識してみてください。

  • 実店舗とECサイトのイメージを統一する
  • 商品情報・在庫をきちんと管理する
  • 顧客と商品の購買データをきちんと連携させる

2.SNSで情報発信する

InstagramやX(旧Twitter)、FacebookなどのSNSを活用して、情報発信することも重要です。特に、若年層は情報収集ツールとして利用されています。

そのため、若年層をターゲットとしている企業は積極的に商品について情報提供するようにしてください。また、SNSは顧客と直接コミュニケーションを取れることもメリットです。

3.店舗アプリを活用する

スマートフォンは、日常生活に欠かせないアイテムとなりました。そのため、店舗アプリはO2O施策においても非常に効果的です。

アプリから情報発信することによって、来店を促すことが期待できます。しかし、顧客にアプリのダウンロードとユーザー登録をしてもらえなければ、このような効果を得ることはできません。

気軽にアプリを利用してもらうには、QRコードなどを活用し、手間を減らすように意識することが重要です。

4.位置情報を活用する

スマートフォンにはGPSが内蔵されており、位置情報をO2O施策に利用する手法もあります。

たとえば、近隣店舗のセール情報をプッシュ通知で配信し、来店するだけでポイントを付与する施策も効果的です。

この施策は、複数の店舗を運営している場合において、広告費をかけずにユーザーに対してお得な情報を配信できます。

5.店頭受け取りサービスを導入する

ECにおいて、送料は購買意思の決定に大きな影響を与えます。多くのサイトが一定金額以上の購入で送料を無料としていますが、それに満たない場合は購入をためらうことがあります。

しかし、店頭受け取りサービスを提供することにより、送料の心配をなくすことが可能です。その結果、ECからの購入を促進し、実店舗への送客についても期待できます。

6.クーポンを配布する

SNSやメールマガジンを通じて、来店時に使えるクーポンを配布することも有効です。クーポン配布は、O2Oマーケティングの一環として、来店を促進させるために実施します。

また、ダイレクトマーケティングの効果を高めるには、オンラインを通じた情報発信が非常に便利です。特に、フォロワーや会員登録したユーザーは、自社への興味関心が高く、効率的な集客が見込めます。

O2Oの成功事例

O2Oで実際に成果を挙げている企業を紹介します。

ユニクロ

ユニクロは日本におけるオンラインとオフライン(O2O)連携の先駆け的存在です。アプリ、ECサイト、実店舗という多様なチャネルを駆使し、「UNIQLO」というブランドイメージを消費者に深く根付かせることに成功しています。

具体的には、商品のバーコードを公式アプリでスキャンすることで、オンライン上の在庫情報、顧客レビュー、スタイリング提案などが閲覧可能です。

また、ユニクロは2019年に「#UniqloLifeWear」と題したInstagramキャンペーンを展開しました。投稿者の中で、もっとも「いいね!」を獲得した人にはユニクロ商品が贈呈されるという特典をつけ、ブランドの認知度向上とフォロワー数の増加や店舗訪問の促進に成功しています。

参考:ユニクロ

東急ハンズ

東急ハンズは、ECサイト上ですべての商品について店舗の在庫情報を提供することにより、顧客が「店舗に行ったのに商品がなかった」という不満を防ぐ取り組みを実施しています。

元々、同社のネットストアは、実店舗がない地域の顧客を主なターゲットとして立ち上げられました。しかし利用実態を見ると、実店舗のある地域に住む顧客が多数を占め、特に重量がある、またはかさばるなどの持ち運びに不便な商品を、リアル店舗で確認したうえでネットで購入するという傾向が明らかになっています。

このような顧客行動の理解を深めることで、東急ハンズはオフラインとオンラインの購買体験をスムーズに結びつけ、顧客満足度を高める施策の展開が可能です。

参考:東急ハンズ

ビックカメラ

ビックカメラは、自社アプリをダウンロードした方を対象に、位置情報を活用して特定のクーポンやプロモーション情報をプッシュ通知で送る仕組みを導入しています。

さらに、店内で実際に製品を手に取って見る際に、NFC技術(近距離無線通信)を利用した電子プライスタグにスマートフォンをかざすことで、製品の口コミや在庫状況を確認できる「アプリでタッチ」機能も提供しています。

この機能により、顧客はすぐに欲しい情報を得られるため、製品比較の過程での疑問や不安を感じることなく、店舗内でのスムーズな購入決定が可能です。店舗での買い物体験を向上させるうえで、非常に効果的な例です。

参考:ビックカメラ

モスバーガー

モスバーガーは、2010年からアプリを用いたO2O施策を積極的に実践しています。その特徴は顧客に体験価値を提供する点です。

ファストフード業界では、集客のために割引クーポンの発行が一般的なO2O施策として採用されていますが、モスバーガーでは単に割引クーポンを配布するのではなく、おみくじクーポンのようなユニークなアイデアで顧客の楽しさを追求しています。

さらに、SNSでのハッシュタグを使った周年記念キャンペーンなど、参加型のプロモーションで話題を呼び、単なる割引以上の価値提供を実現しています。

参考:モスバーガー

ニトリ

ニトリはO2O(オンラインとオフラインの連携)戦略を推進するため「O2O推進室」という専門部署を立ち上げ、デジタルと実店舗の融合に力を入れています。

特に、ニトリの公式アプリには「カメラdeサーチ」という革新的な機能が搭載されており、ユーザーがスマートフォンで撮影したニトリ商品の写真や、それに類似する画像をアプリにアップロードすることで、該当する商品や類似商品の検索を可能にしています。

本機能により、商品名や品番がわからない状態でも、写真一枚で簡単に商品情報を見つけ出すことが可能になり、顧客の購買プロセス簡略化を実現しました。

参考:ニトリ

O2Oに関するよくある質問

O2Oに関してよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  • 質問1.逆O2Oとは?
  • 質問2.O2Oアプリとは?
  • 質問3.マルチチャネルとは?

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

質問1.逆O2Oとは?

逆O2Oとは、オフラインからオンラインへの誘導を目指す施策です。最近では実店舗で商品を見て、あとからネットで注文する購買行動が見られます。

逆O2O施策を実施することにより、自社のECサイトからの購入を促します。そのため、ECサイトへの誘導が欠かせません。

具体的には、ECサイトへアクセスできるQRコードを店頭に設置し、オンラインでの購入を促します。

質問2.O2Oアプリとは?

O2Oアプリとは、O2Oマーケティングを実施するためのアプリです。オンラインとオフラインの連携を目指し、スマートフォンユーザーとの接点を増加させることが目的です。

具体的には、プッシュ通知やクーポン機能を提供し、顧客を実店舗へ誘導します。ほかにも、アプリを通じて予約ができる機能を実装することで、来店数の増加が期待できます。

また、WebサイトやSNSを運営するより低コストでの導入が可能です。

質問3.マルチチャネルとは?

マルチチャネルとは、複数のチャネルが独立して運営する戦略です。実店舗とオンラインショップが連携していないことが、オムニチャネルとの違いだといえます。

メリットとしては、SNSやメール、Webなど特定のチャネルからしか情報収集しないユーザーにもアプローチできることが挙げられます。

しかし、実店舗とオンラインショップの在庫や購入可能な商品が連携されていないことがある点に注意が必要です。

まとめ

O2Oが注目されている理由からメリット、主な施策について解説しました。O2Oマーケティングは、現代の消費者行動と技術の進展を背景に成長戦略として重要性を増しています。

ECサイトと実店舗の間で効率よく送客したい方は、ぜひO2O施策を実施してみてください。

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