LINE公式アカウントへの強制サービス移行が延期! 従量制課金へ移行後のLINE配信は?
- 2019.07.302024.01.30
LINE株式会社が昨年法人向けアカウントの統合をアナウンスしたことは周知の通りだが、いよいよ来月(8/19)から強制サービス移行が開始されるという直前のタイミングで、LINE株式会社より正式に強制サービス移行スケジュールを延期する旨が発表された。
今回はこのスケジュール延期の詳細についてお伝えしたい。
目次
法人向けアカウントの統合
法人向けアカウントの統合がLINE株式会社によりアナウンスされたのが昨年6月、その半年後の12月にはアカウント統合後の新プランが発表された。
新プランにおける最大の変更点となるのが、メッセージ配信の従量制課金への変更である。
新プランの詳細とそれによってLINEのメッセージ配信がどのように変わっていくのかについての考察は、昨年12月に当メディアでも記事を書かせてもらったので、そちらを参考にされたい。
強制サービス移行スケジュールの延期
今回、LINE株式会社より延期が発表になったのは、この法人アカウント統合スケジュールにおける「強制サービス移行期間」である。
当初は「4月18日より管理画面上において順次移行の案内が開始され、5月の中旬頃にはすべてのLINE@アカウントでサービス移行が可能となり、サービス移行が行われていないLINE@アカウントに対しては2019年8月19日~9月30日の間に順次LINE公式アカウントへの強制サービス移行を実施」となっていた。
2019年7月18日に行われた発表では、このLINE公式アカウントへの強制サービス移行期間が「2019年8月19日~9月30日」から「2020年1月14日~2月28日」に変更になるということであった。
実質的には強制サービス移行期間が約半年先に延期されたということになるが、今回スケジュールが延期された背景や理由については、LINE株式会社からは明言されていない。
法人向けアカウントの統合が発表されて以降、当社においても「LINE配信を今後どのように行っていけば良いのか」というクライアントからの相談が相次いでいる状況であるが、中でも「強制サービス移行のスケジュールが目前に迫る中、準備が間に合わない」という声も多かった。
LINE株式会社にも同様の声は届いてると思われるため、おそらくその辺りを考慮してのスケジュール延期となったのではないだろうか。
新プラン移行後のLINE配信
新プランにおける最大の変更点は上でも述べた通り、メッセージ配信の従量制課金への変更である。
この変更により、これまでLINE@を利用して頻繁に配信していた企業にとっては新プランへの変更が大幅値上げとなってしまうことになり、LINEを使ったメッセージ配信自体を制限せざるを得ないという企業も多いと思われる。そういった企業にとって新プラン移行後には、どのようにLINE配信を行っていけば良いだろうか。
その辺りの基本的な考え方については先述した前回の記事を参照してもらえればと思うが、
基本方針としては「新プランにおいてのメッセージ配信は、マス顧客向けの告知手段としては使用せず、顧客一人ひとりに合わせてメッセージを届ける手段として利用する」ということになる。
つまり簡単に言うと「一斉配信からOne to Oneのメッセージ配信に切り換えていく」ということである。
One to OneのLINEメッセージ配信を実現するCRMシステム
「一斉配信からOne to Oneのメッセージ配信に切り換えていく」と言っても、実際に行うとなると非常に手間がかかりそうなイメージを持たれるのではないだろうか。
顧客一人ひとりに合わせて、配信するコンテンツやタイミングを切り替えていくとなると、現実問題として手動で行うことは難しいだろう。
当社フューチャーショップでは、このようなLINEメッセージ配信の動向を鑑み、株式会社ファナティックとのアライアンスを進めてきた。
同社はOne to OneのLINEメッセージ配信を実現するためのシステムである「WazzUp!」を提供している企業である。
今年の1月より、futureshopと「WazzUp!」は正式に連携を開始し、カート落ちのフォローや再入荷のお知らせなど、顧客一人ひとりに合わせたLINEメッセージの自動配信を実現した。
さらにfutureshopは、国内の代表的なMA/CRMシステムである
などとも既に連携している。
こういったMA/CRMシステムを活用することで、LINEメッセージの配信数を削減できるだけでなく、顧客一人ひとりに合わせた精度の高いメッセージを自動的に配信していくことが可能となる。
もちろん完全に顧客一人ひとりに合わせてLINE配信を自動化するということまでできなくても、配信の目的を絞った上で手動でセグメントして配信を行えば、配信数の削減と目的に沿った配信の効果を得ることは十分に可能だ。
futureshopでは、顧客属性や購買状況に応じて絞り込み配信ができる機能も備えている。
最初からOne to Oneの完全な自動化を目指すのではなく、自社のレベルの応じた配信方法を検討することもまた重要である。
まとめ
今回のLINE株式会社の発表により強制サービス移行期間のスケジュールは延期されたものの、今後のLINE配信の考え方を再考しなければならないタイミングが来ていることは間違いない。
前回の記事でも述べたが、まずはLINEのメッセージ配信を使ってどういった目的を達成していきたいのかということを明確にして、それを実現するためにどういった配信が求められているのかについて考えていく必要がある。
なお、2019年8月6日現在、futureshopのLINE連携オプションを新たに契約いただく場合には、LINE公式アカウントの契約が前提となる。
もし既にLINE@を運用されていて、futureshopのLINE連携オプションを新たに利用されたいとなった場合には、現時点においても公式アカウントへの移行が必須となることについては、ご注意いただきたい。(2019年8月6日追記)