LINEのポテンシャルを最大限に活かす、ID連携「不要」のセグメント配信


初めまして。株式会社ファナティックの野田と申します。会員登録もID連携も一切不要で、わずか2タッチで LINE の CRM が実現する「 ワズアップ! 」というツールを提供しています。また日本で6人しかいない LINE公式アカウントの初代認定講師 ( = LINE Frontliner / ラインフロントライナー ) も務めております。今回はLINE公式アカウントを活用して、いち早く成果をあげる方法をお伝えしていきます。

【このコラムの書き手】

株式会社ファナティック代表取締役 野田大介

株式会社ファナティック代表取締役
野田 大介 氏

ファッション誌の編集、スニーカーブランドの生産管理、アパレルブランドでの通販責任者を経て、2016年に株式会社ファナティック設立。大手アパレル通販のリニューアル支援や売上改善の傍ら、2017年にLINE公式アカウントの自動配信ツール「ワズアップ!」を提供開始。2020年には日本で6人だけのLINEの認定講師 LINE Frontlinerに任命(2024年現在9名)
2021年には動画接客ツール「ザッピング」の提供を開始。他にも’90年代のストリートファッションを《あんとき》のストリートと定義して振り返るウェブメディア「ミミック」も運営している

※本稿は「ワズアップ!」を運営している株式会社ファナティックからの寄稿です。
見出しや画像などはE-Commerce Magazine編集部が構成しています。

LINEでのCRM施策には、ID連携が必要?

まず大前提のお話になるのですが、LINE公式アカウントでCRMを実施していくためには、個別配信を実現させるために我々が提供するワズアップ!のようなツールが必須となります。そしてLINE公式アカウントにツールを組み合わせて、個別配信を実現するためには「 ID連携が必要 」という固定概念があるのですが1つ質問させてください。

あなたは他社の通販サイトの会員になり、その会社が運営するLINE公式アカウントとID連携していますか?

LINE公式アカウントに関する打ち合わせの際には、この質問を最初に良くするのですが、十中八九「連携していない」という回答が返ってきます。各企業のデジタル担当者でさえ、そんな感じです。これを一般のお客様に置き換えてみたらどうでしょう? わざわざID連携をしてまで情報が欲しいと望むお客様の方が珍しく、大半のお客様はそんな面倒なことをしてまで情報を欲していない、というのが現実です。

そう、早くも結論にはなるのですが、LINEのCRMでいち早く成果をあげる方法は「ID連携しない」ことです。ID連携しないと個別配信できないと思い込んでしまっている人が多いのですが、それは完全に間違いです。ID連携せずとも個別配信は可能です。むしろ、ID連携しない方がお客様に会員登録やID連携の手間がかからず成果が上がりやすくなります。またサイトの改修が軽微で済むので安価に導入できるというメリットもあります。

ではID連携せずにどのように個別配信をするのか? ご紹介していきましょう。

店頭でもECサイトでも、わずか2タッチのみでLINEの個別配信可能な状態に

こちらは店頭でお気に入りブランドを登録して、そのブランドに限定された新商品やフェア情報をLINEで受け取りたいといった際の登録の様子となります。

店頭に用意したポップにタッチするだけで友だちとして追加されるだけでなく、お客様が配信を希望するブランドも一緒に登録が完了します。まだLINE公式アカウントの友だちになっていない人は友だちとして追加され、配信を希望するブランドも一緒に登録されます。

これは特許申請中の独自技術なのですが、ここで登録いただいた情報を元に我々は、お気に入りしたブランドの新着商品を自動で配信したり、そのブランドに限定したフェア情報を個別で配信できるようにしています。

続いては通販サイトで再入荷リクエストをして、その商品の入荷情報をLINEで受け取りたいといった際の登録の様子となります。

こちらも会員登録やID連携を必要とせず、入荷連絡を希望する商品が登録されます。まだLINE公式アカウントの友だちになっていない人は友だちとして追加 ( ブロックしている人は解除 ) されるので、友だちの追加効果も抜群です。登録後は商品が入荷したら自動で入荷連絡がLINEで配信されるという弊社が特許を取得している独自の仕組みとなります。

このように、面倒な手間を一切かけずに希望する情報が受け取れるようになるので、ID連携するよりも多くの方に配信が可能になり、ワズアップ!は他のツールと比べても早く、そして大きな成果が出るのです。

ここで紹介した新商品の自動配信と再入荷お知らせ以外にも、カゴ落ち、閲覧商品のリマインド、お気に入り商品の値下げ / 残りわずか / コーディネートで使用、といった様々な内容がID連携不要で配信可能となります。

ツールの併用は可能!得意領域の異なるツールを組み合わせることで理想のLINE公式アカウントが完成

ではID連携する必要はないのか?というと「ゆくゆく」は必要になります。ID連携するメリットは通販サイトの会員情報と連携できるので、会員ランク、購入履歴、購入後のステップ配信といった、会員属性や購入履歴に応じた個別配信が実現します。

ワズアップと他DI連携ツールとの比較表

この図はLINE公式アカウントの個別配信を実現する上での、「ID連携しないワズアップ!」と「ID連携するツール」との比較表です。購入前や購入中の配信については、会員登録もID連携も必要とせず簡単に個別配信が実現するワズアップ!の方が得意な一方、購入後の出しわけについてはID連携するツールの方が得意となります。ですので、得意領域が異なる2つのツールを組み合わせることがLINEでCRMを実現する上では理想的な組み合わせとなります。

ここで注意したいのが優先度です。まだ友だちが少ない初期の段階から、ID連携が必要なツールを先にいれてしまうと、ただでさえ少ない友だちの中からID連携した人にしか配信できなくなるので、そもそもの分母が少なく成果が出づらくなってしまいます。

まずはID連携不要のワズアップ!を導入することで、個別配信と友だち追加を完全に自動化させてしまい、手間もコストも最小限にとどめながら友だち数が何万〜何十万という規模のアカウントに育てていく。そこまで育ちきったアカウントであれば、より濃いコミュニュケーションが必要になってくるのでID連携するツールを追加する。この順序がベストとなります。

よく「LINE公式アカウントにツールは1つしか接続できない」という人を見かけるのですが、それも完全な間違いです。1つのLINE公式アカウントに複数のツールは接続可能ですので、以下のフェーズ通りにアカウントを育てていくことがLINE公式アカウントのCRMを最短で成功に導く方法になります。

  1. 【 ID連携しない 】ツールで【 自動配信 】
  2. 【 ID連携しない 】ツールで【 手動配信 】
  3. 【 ID連携する 】ツールを追加して【 自動配信 】
  4. 【 ID連携する 】ツールで【 手動配信 】

LINEの最大のメリットはライト層を引き込みやすいこと

繰り返しとなりますが、LINEのCRMでいち早く成果を出すには「 ID連携をしない 」ことが秘訣となります。ID連携しなければ会員登録の必要もなくなります。

ほぼすべてのお客様は、簡単な操作で必要な情報のみ受け取ることを望んでいます。それなのに多くの企業では、初めましての方に住所・電話番号・名前・フリガナ・生年月日・配信を希望する情報などの入力を求めた上で、会員登録を促す。なんだったらID連携もお願いします。でも実生活において、初めましての人にこんなことをしたら間違いなく嫌われますよね?

初めましての距離感というのは、名前と趣味くらいが最適な距離感です。だからこそ今回紹介した登録方法のように、なにかしら個別配信できる情報は取得しつつも、お客様にかかる登録の負担を最小限にしているからこそ、登録が促進され成果が出やすくなるのです。

日本の8割以上の方が毎月使うLINE最大のメリットを、私は「ライト層を引き込みやすいこと」にあると思っています。
ところが、ONE TO ONEを目指しているはずのほとんどの企業が、最初から面倒な会員登録を必須としてライト層を逃してしまい、ONE TO ONEの入り口にも立てていないという大きな矛盾を抱えています。

何度も繰り返しますが、LINE最大のメリットはライト層を引き込みやすいことにあります。面倒な登録をお客様に課すという行為はこの最大のメリットを捨てているようなものです。

LINE公式アカウントの特徴を活かして、いち早く大きな成果を上げていくには、ID連携なしでお客様にとって負担なく必要な情報を個別配信で負担なく届けることが最優先となる取り組みになります。その先にファンになっていただき、会員登録・ID連携・購入へと繋げていく。そしてID連携した方はLINEで、していない方はネイティブアプリに引き込み、濃いONE TO ONEを実現していく。このような順序でLINEとネイティブアプリの特性を見極めた使い分けをしていくことが、最適なコミュニケーションになるのではないでしょうか。

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株式会社ファナティック
・お問合せフォーム:https://wazzup.me/contact/

ECサイト構築プラットフォームfutureshopは、「ワズアップ!」と連携済み。futureshopまたはfutureshop omni-channelで構築されたECサイトは、より迅速かつ正確に連携された商品データをLINEで配信できるほか、日本初となる「LINEによる実店舗の入荷お知らせ」をご利用いただけます。