ECサイトのアクセス数(PV・UU・セッション数)を増やす6つの方法を解説
- 2024.04.232024.04.23
「売上を上げるために、ECサイトのアクセス数を増やしたい」
「アクセス数を増やすための具体的な方法を知りたい」
ECサイトを運営する方のなかには、上記のような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
本記事では「ECサイトのアクセス数を増やすための6つの方法」を解説します。目的別に選び方を整理してお伝えするため、記事を読んですぐにアクションが起こせるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
目次
ECサイトのアクセス数は売上に直結する
ECサイトの売上は、アクセス数に大きく左右されます。アクセス数が増えれば、より多くの潜在顧客に商品やサービスを知ってもらう機会が生まれ、結果的に売上アップにつながるためです。
しかし、ECサイトの売上は、アクセス数だけでなく、購入率と客単価の3つの要素で決まります。一般的にECサイトの売り上げを構成する計算式は以下のとおりです。
ECサイトの売上 = 購入数 × 客単価
これを分解すると以下となります。
ECサイトの売上 = アクセス数 × 購入率 × 客単価
つまり、ECサイトの訪問者数(アクセス数)が多ければ多いほど、また購入率と客単価が高ければ高いほど、売上は増加すると整理できます。したがって、アクセス数の向上は非常に重要な課題ですが、それだけでなく購入率と客単価を高めるための施策も欠かせません。
ECサイトのパフォーマンスが測定できる指標
ECサイトの運営では、サイトのパフォーマンスを適切に測定し、分析・改善までのサイクルを回すことが重要です。代表的な指標は以下3つです。
- UU数
- PV数
- セッション数
UU数
UU数(Unique Users)とは、一定期間にECサイトを訪れた重複のないユーザー数を指します。UUの数値が高ければ高いほど、より多くのユーザーがサイトを訪れたと判断できます。入口となるUU数を増やせば潜在顧客層が拡大し、売上は向上するでしょう。
PV数
PV数(Page View)とは、一定期間にECサイトの各ページが何回閲覧されたかを表す指標です。ユーザーが商品ページやカテゴリページなどを多く閲覧すれば、数値は上がります。ユーザーの関心度を高める施策ができれば、PV数の増加が期待できます。
セッション数
セッション数は、一定期間にECサイトを何回訪れたかを表す指標です。同じユーザーが複数回サイトにアクセスした場合でもカウントされます。UU数に比べてセッション数が多い場合、リピーターが多い可能性があります。その場合、魅力的なサイトが構築できていると判断できます。
ECサイトへの流入経路
ユーザーがECサイトを訪れる経路はさまざまです。主な流入経路と特徴について解説します。
広告経由の流入
検索連動広告やディスプレイ広告、SNS広告などの施策により、広告からECサイトへの流入が発生します。広告費を支払う分、即効性が高く、ターゲットを絞った集客ができるメリットがあります。ただし、広告を止めると流入も止まってしまう点に注意が必要です。
自然検索からの流入
ユーザーが検索エンジン(GoogleやYahoo!等)で商品やサービスを探し、ECサイトにたどり着く流入経路です。自然検索からの流入は広告費不要のため、費用対効果に優れています。ただし、SEOの理解と対策が必須となり、施策を動かしてから上位表示までに半年から1年ほどの時間を要します。
SNS運用・他サイトからの流入
Facebook、Twitter、Instagram等のSNSから流入するほか、口コミサイトや関連サイトからの流入も含まれます。SNSの運用次第では集客力が高まる可能性がありますが、プラットホームに依存するため、自社で完全にコントロールできない点が課題です。
直接流入
ユーザーが自社ECサイトのURLを直接入力したり、ブックマークやメール等から直接サイトに訪れる流入経路です。サイトに対する認知度の高さや、リピーター率の高さを反映した経路ともいえます。ただし、新規顧客の開拓には創意工夫が求められます。
ECサイトのアクセス数を増やす6つの方法
上記の流入経路に対して、具体的にアクセスを増やす6つの方法を紹介します。
- WEB広告
- SNS運用
- SEO対策
- インフルエンサーマーケティング
- 口コミマーケティング
- メルマガ
WEB広告
WEB広告は、ECサイトのアクセス数を効果的に増やす方法の一つです。異なるタイプの組み合わせによって、さまざまなユーザーへのリーチが可能になります。5つの広告の特徴を解説します。
Googleショッピング広告
Google検索結果に自社の商品画像と価格が表示される広告です。商品を検索しているユーザーに直接アプローチできるため、高い購買意欲層への効果的なリーチが期待できます。
リスティング広告
検索エンジンの検索結果ページ上部に、キーワードに応じた広告が表示されるタイプの広告です。ユーザーのニーズにマッチした広告を行うことで、適切な潜在層に効率よくアプローチできます。
ディスプレイ広告
関連サイトやSNSにバナー広告を掲載し、サイトへの誘導を図ります。ユーザーのウェブ閲覧履歴に合わせて最適な配信ができるのが大きな特徴です。
SNS広告
Facebook、Instagram、X(旧Twitter)などの各SNSに広告を出稿し、ユーザーをECサイトに誘導する方法です。詳細な設定でターゲティングが可能なため、自社が求める的確な層に対してリーチできます。
アフィリエイト広告
自社サイト以外の媒体に広告を掲載し、広告から発生した成果に応じて課金するタイプの広告です。リスクを抑えつつ、効率的にサイトへの集客ができます。
SNS運用
SNSを活用したプロモーション施策を実施することで、フォロワーの増加やサイトへの送客が期待できます。投稿への反応を分析し、ユーザーニーズに合わせたコンテンツ作りが重要です。
ECサイトにおけるSNS運用については、以下の記事で詳しく解説しています。集客効果が期待できる方法も紹介しているため、ぜひご覧ください。
SEO対策
検索エンジンの上位表示を目指し、サイトの最適化やコンテンツの施策を打ちます。上位表示できれば、自然検索からの流入が格段に増えるでしょう。
実際に検索1位と10位では、クリック率が10倍変わるとのデータもあり、上位表示とアクセス数は相関関係にあります。継続的な取り組みが必要ですが、低コストでアクセス数が見込める施策です。
ECサイトのSEO施策は、以下の記事でより詳細に紹介しています。基本から具体策まで網羅しているため、ぜひご覧ください。
インフルエンサーマーケティング
SNSで人気のあるインフルエンサーに商品やサービスの宣伝を依頼し、フォロワーにリーチする方法です。インフルエンサーの発信力を活用できるため、潜在層・健在層問わず、認知拡大に大きな効果が期待できます。
口コミマーケティング
SNSや口コミサイトなどで、既存顧客から自社の商品・サービスについて良い評判を広めてもらう方法です。信頼性の高い口コミが新規顧客の集客につながるため、顧客満足度を高めるための施策が求められます。
以下の記事では、口コミを集める具体策を解説しています。低評価を防ぐための参考として、ぜひご覧ください。
メルマガ
メールマガジンの発行により、継続的に既存ユーザーへECサイトのリマインドが可能です。ブランド価値の啓蒙、キャンペーン情報やクーポンの発行など、定期的な情報発信でリピーターの増加が見込めます。
ECサイトのアクセス数を増やす方法の選び方
ここからは、アクセス数を増やす方法を目的別に整理してお伝えします。自社の状況やニーズと照らし合わせてみてください。
短期間で効果を出したい
ECサイトのアクセス数を短期間で増やす有効な手段として、WEB広告が挙げられます。特に、Googleショッピング広告やリスティング広告を活用すれば、検索結果の上位に自社商品を表示させられます。
結果として、潜在顧客の目に留まる機会が格段に増えるため、短期間でのアクセス数増加が期待できるでしょう。
しかし、広告費用は競合の状況によって変動するため、予算管理の部分で注意が必要です。どの程度広告を回すのか、状況に応じて見直しながら運用しなければなりません。
広告キャンペーンの効果を最大化するためには、ターゲットとする顧客層を明確にし、適切なキーワードやビジュアルの選定が重要です。
費用をかけずに時間をかけて取り組みたい
費用をかけずにECサイトのアクセス数を増やす方法として、SEO対策が効果的です。SEO対策には、キーワード選定からコンテンツの最適化、内部リンクの整備など、多岐にわたる施策があります。
各施策は、直接的な費用は伴わないものの、検索エンジンによる自然な検索結果の上位表示を目指すため、ある程度の時間と継続的な努力が必要です。
品質の高いコンテンツは、ユーザーに価値を提供し、サイトの滞在時間延長やセッション数の向上にもつながります。
SEO対策は時間がかかる作業ですが、長期的に安定したアクセス数の増加を目指す場合には、もっともコストパフォーマンスの高い方法といえるでしょう。
安定した費用対効果を求めたい
安定した費用対効果を求める場合、メルマガやSNS運用がおすすめです。
メルマガは、既存の顧客に対して新商品の案内やセール情報などを定期的に提供し、リピート購入を促します。
新規顧客を獲得するよりも低コストで、安定したアクセス数増加につなげやすい方法です。
一方のSNS運用によるアプローチは、ターゲットとする顧客層がSNSを利用している場合に特に有効です。投稿の頻度や内容を工夫すれば、フォロワーの関心を引き、自然な形でECサイトへの誘導が図れます。
両方法とも、初期投資後は比較的安定した費用で運用できるため、長期的に見れば費用対効果の高いアクセス数増加が期待できます。
目標アクセス数の計算方法
ECサイトの目標アクセス数を計算するには、目指す売上高・商品の平均購入金額・予想されるコンバージョン率が必要です。
コンバージョン率とは、ECサイトにアクセスした人のうち、実際に購入した人の割合を指します。
3つの要素を組み合わせた目標売上高から目標アクセス数を算出する式は、以下のとおりです。
目標アクセス数 = 目標売上高 ÷ (商品の平均購入金額 × コンバージョン率)
たとえば、月間目標売上高が100万円で、商品の平均購入金額が2,000円、予想コンバージョン率が2%の場合、必要な月間アクセス数は次のように計算できます。
100万円 ÷ (2,000円 × 0.02) = 25,000アクセス
このように、目標値とデータを入れ替えれば、達成に必要なアクセス数が明確になります。ECサイト運営では、数字をもとにした適切な集客目標の設定が重要です。
まとめ
ECサイトの売上げを伸ばすためには、アクセス数の増加が不可欠です。購入率や客単価を含めた3つの要素が高ければ高いほど、売上は向上します。
そのためには、Web広告やSNS運用、SEO対策など、さまざまな施策を組み合わせる必要があります。特に、自社の強みや目的に合った方法の選択が大切です。
アクセス数増加の鍵は、ターゲットユーザーのニーズを的確に捉え、効果的にアプローチするほかありません。費用対効果を考慮しつつ、持続的な取り組みを心がけましょう。