ECサイトに掲載する商品の撮影テクニックとは?
- 2017.11.272024.08.01
商品写真は、ネットショップの要ともいえるものです。ユーザーは写真の情報から商品の特徴や魅力を知って興味を持ち、購入するかどうかを決めることがよくあります。
同じ商品でも写真の良し悪しによって印象が大きく変わり、売り上げにも影響します。それだけ写真は、ECサイトにとって重要だということです。
今回は、ECサイトで売り上げを伸ばすための商品写真の重要性や商品写真の種類、写真撮影のポイントなどについてご紹介します。
目次
売り上げを左右する商品写真の重要性
ECサイトでは、商品の見栄えで売れ行きが変わります。インターネット上では、掲載されている写真ひとつでブランドや商品の印象が決まるといっても過言ではありません。
商品の写真が良くなければ、詳細ページに進んでもらえないこともあるため、まず写真で商品の魅力を伝える必要があります。
ECサイトでは実店舗とは異なり、商品を直接手に取ることができません。ユーザーは、写真から得られるイメージや情報によって購入の有無を決めることも多いため、情報が伝わりやすい写真を掲載することでコンバージョン(商品購入)率の向上につなげることが可能です。
商品写真はプロのカメラマンに依頼する方法がありますが、商品数が多かったり、予算があまりかけられなかったりする場合は難しいこともあるでしょう。
その場合もポイントさえ押さえておけば、手持ちのカメラで費用をかけずに撮影できます。以下に具体的なポイントについてお伝えします。
商品撮影の種類と使い分け
商品写真は一枚だけではなく、種類ごとに複数枚掲載するのがおすすめです。上手に使い分けて、効果的な商品写真にしましょう。
イメージ写真
イメージ写真は、商品が実際に使用されるシーンを撮影します。食品の場合であれば、調理や食事のシーン、インテリアなら部屋に配置されたシーンなどです。
商品を使っているシーンを通じて、顧客が商品を手にした状況を想像しやすくすることで購買意欲を高められます。
イメージ写真では、商品やブランドのコンセプトを伝えるために、デザインや背景にこだわり、統一感のある写真を撮影できるかが重要です。また、商品ページのトップに掲載される場合が多いため、目に留まりやすく、興味を引くような写真を意識しましょう。
ディテール写真
ディテール写真は、商品の素材感・デザイン・機能性などを正確に伝えるため、商品の細部をクローズアップして撮影します。アパレル商品を例にすると、生地の質感や縫製のディテールがわかるような写真のイメージです。
複数の角度から撮影し、顧客が写真から商品の全体像を把握できるようにする工夫が求められます。商品の細部まで鮮明に見えるように、機材にこだわったり高解像度の画像を使用したりして、写真からの情報を増やすことが重要です。
一般的にディテール写真は商品ページの後半に用いられます。イメージ写真をきっかけに、詳細を知りたいと思ったときに参考にするため、イメージ写真よりもシンプルに仕上げましょう。
モデル写真
モデル写真は、モデルの方が実際に商品を使用している姿を撮影し、商品のサイズ感やフィット感を視覚的に伝える役割があります。特に、アパレル用品やアクセサリー類などでは重要です。
商品が日常生活でどのように使われるかをリアルに表現できるかがポイントです。モデル写真は、商品ページのメイン画像として使われる傾向にあります。ライティングや背景にもこだわり、商品の魅力を最大限に引き出しましょう。
商品撮影の方法
ECサイト用の商品撮影方法は、大きく2つに分けられます。それぞれ異なるメリットとデメリットがあるため、自社に適した方法がどちらなのか確認してみてください。
自社で対応する
自社で撮影することで、経費を抑えられるというメリットがあります。最近のスマートフォンは高性能なカメラを搭載しており、簡単な照明設備や撮影場所があれば、自宅やオフィスでも十分な品質の写真が撮れます。
大規模なECサイトを立ち上げる場合には推奨できませんが、小規模から販売を開始したい方には適した方法といえるでしょう。
自宅やオフィスでの撮影が難しい場合、写真スタジオやレンタルスペースの利用も選択肢の1つです。より洗練された背景や雰囲気で撮影したい方は、検討してみてください。
撮影代行サービスを利用する
プロフェッショナルな撮影サービスを利用すると、高品質な写真を得られるというメリットがあります。依頼には相応の費用が必要ですが、照明や背景などの細部にまでこだわった撮影が可能です。
特に、ECサイトの商品写真撮影に精通したフォトグラファーであれば、商品の魅力を最大限に引き出す角度や光の当て方に習熟しています。そのため、同じ商品でも、より訴求力のある写真に仕上げることができるでしょう。
ECサイトの売り上げを伸ばす商品写真のポイント
商品写真は、ただきれいに撮影すれば良いというわけではありません。売り上げを伸ばすためには、商品を魅力的に見せる工夫が必要です。
写真全体を明るく・鮮やかにする
暗い写真は、「古い」「まずい」「安っぽい」などのマイナスイメージを持たれてしまいがちです。商品自体がどんなに優れたものであったとしても、購買意欲をそそる写真にはなりにくいでしょう。
写真が暗い場合は、画像加工ソフトなどで明度やコントラストの調整を行うと改善できる可能性があります。ただし、編集しすぎてしまうと実際の商品とのギャップを生むことにつながり、ユーザーに違和感を与えてしまうため過度な加工は控えましょう。
さまざまな角度から商品を撮影する
上下左右さまざまな角度から撮ったり、ズームにしたりして、複数のアングルから商品を撮影してみましょう。商品の大きさや形などが正確に伝わる写真を選んで掲載すると、ユーザーが商品のイメージを具体的に持ちやすくなります。
商品撮影というと、商品全体が画面に収まることを意識しがちですが、ユーザーはもっといろいろな角度から商品を見たり、気になる箇所のアップを確認したりしたいと考えています。
また、照明などは左右対称に配置して撮影したり、食器や食品などは上から見下ろすように撮影したり、ピントを調整して背景をぼかしたりするのも、商品を際立たせられる手法です。
そのように、一つの商品について複数のカットを掲載することで、商品の詳細が伝わりやすくなるでしょう。
商品を使用しているカットを撮影する
商品のみを単体で写すのではなく、背景に生活感を出すことで、実際に使用しているイメージをユーザーに持ってもらうことが可能です。
洗面用品は洗面台が写り込むように撮影したり、食器はテーブルやカトラリーが写り込むようにしたりすることで、ユーザーに商品を身近に感じさせることができます。
ファミリー向けの日用品なのに生活感のない背景にしたり、大人の女性向けのアクセサリーなのに安っぽい背景にしたりすると、商品の印象を損ねて、ユーザーの購入意欲を減退させるおそれがありますので注意しましょう。
スマホでもできる商品写真の撮影テクニック
デジカメや一眼レフだけはなく、スマホカメラでも本格的な写真を撮影することは可能です。
昼間の明るい時間に撮影する
自然光を活用することで、よりナチュラルな写真に仕上がります。天気の良い日中に、窓からの日が射し込む場所で撮影しましょう。
ただし、自然光だけでは光の当たり具合にばらつきが出たり、影ができてしまったりすることがあります。撮影時は卓上ライトを使用したり、光を均一に当てるためのレフ版を用意したりすると良いでしょう。
背景色は商品に合わせる
イメージ写真は、商品が魅力的に見えるよう、背景に色を付けましょう。
子供向けの商品は温かい印象のピンク、スーツなど男性向けの衣類は清潔感を出しやすい青、ブランド時計など高価な小物は高級感を出すために黒を選ぶなど、商品のイメージに合わせた背景色を選ぶことがポイントです。
一方、ディテール写真は、商品の詳細を見やすくするために背景色を白にするのが良いでしょう。いずれの場合も撮影する商品に合わせ、複数の背景色を用意しておくのが基本です。
三脚を使う
三脚を使うと撮影の際の手ブレを防ぐことができるため、カメラに慣れていない人でも良い写真に仕上がりやすいでしょう。撮影時は手ブレや画角を気にせず、商品のアングルや写り方だけに集中できます。
ECサイトでは多くの商品を取り扱うので、撮影に時間がかかることがあります。効率的な撮影のためには、三脚は欠かせません。
効果的な商品写真で売り上げアップにつなげよう
商品写真は、いくつかのポイントを意識するだけでも印象が大きく変わります。商品の詳細情報は文章でも掲載できますが、文章だけではイメージがしにくかったり、わざわざ文章を読むことを面倒に感じたりするユーザーもいます。
その点、写真なら一枚で多くの情報を伝えることが可能です。印象的な写真にするために、光の入り方や置き方、背景色などを工夫してみましょう。売り上げが伸びない場合は、写真を変更したり追加したりすると、改善されるケースもあります。
写真の良し悪しが売り上げを左右するという認識を持ち、細部までこだわりながら撮影することが大切です。
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