動画は売上・集客UPに効く!ECサイト内の動画活用事例や自社ECで取り組むメリットを紹介
- 2020.05.012024.01.30
EC市場が年々拡大する一方で、ネットショップに参入する競合も続々と増えています。
その中から自社を選んでもらう施策として、有効な手段が「動画」の活用です。
そこでこの記事では、「ECサイトにおける動画の効果やメリット」について紹介します。
具体的には
- ECサイトに動画が有効な理由
- ECサイトにおける動画の活用法
- 動画を取り入れているサイト事例
売上を伸ばしたい方や、より商品の魅力をアピールしたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ECサイトに動画が有効な3つの理由
ECサイトに動画が有効な理由は、大きく3つあります。
- 売上UP:購入意欲の訴求や不安の払拭ができる
- 集客力UP:より多くのお客様の流入が見込める
- ブランド力UP:他社との差別化やブランド構築に役立つ
そこでまずは、動画の価値をしっかり理解することからはじめていきましょう。
1. 売上UP:購入意欲の訴求や不安の払拭ができる
ECサイトの最大の弱みは、お客様が購入前に商品を手に取れないことです。
そのため「本当に買って大丈夫か」と不安に思い、残念ながら購入を見送る方もいます…。
しかし動画を活用すれば、実際の使用感やサイズ感など、リアルに近い商品情報を伝えられます。
なぜなら、「1分の動画は180万語に匹敵する」といわれるほど、情報の伝達力が圧倒的に高いからです。
このように商品の理解を促進できれば、お客様の不安を払拭し、スムーズに購入へとつなげることが可能です。
2018年の米Brightcove社による調査では
・動画を視聴後に、商品を購入したことがある消費者は76%
・ミレニアル世代(18〜34歳)は特に多く85%
という結果が出ており、ほかにも動画が購入に役立つ調査報告は多々あります。
※参考:動画コンテンツがミレニアル世代の購買決定に影響を与えていることがブライトコーブの調査で判明(PR TIMES)
2. 集客力UP:より多くのお客様の流入が見込める
動画は売上を伸ばすだけでなく、ECサイトへの集客にも役立ちます。
具体的な理由として、大きく3つ紹介しますね。
- 独自の動画コンテンツを盛り込むことで、SEO効果が期待される
- お客様のページ滞在時間が延びることで、SEO効果をさらに高められることが期待される
- YouTubeやSNSで動画を公開することで、検索エンジン以外からの流入も狙える
実際に「動画コンテンツによって、検索流入が157%増える可能性がある」という報告もあります。
※参考:Why You Should Use Product Videos to Improve Conversions(commonplaces)
また、動画を編集し直して広告配信するという手もあります。
動画広告については、別記事の「売れる動画広告の構成・コピー・演出とは? 購入率約1.5倍の事例も。動画クリエイティブを解説!」をぜひ参考にしてください。
3. ブランド力UP:他社との差別化やブランド構築に役立つ
圧倒的な情報伝達力を誇る動画は、ブランディングの面でも効果的です。
なぜなら商品の魅力や世界観、メッセージなどをストレートに伝えやすく、お客様のロイヤリティ(愛着・忠誠)をより高められるからです。
またテキストや画像だけでなく、動画も用意するホスピタリティは、信頼の獲得にもつながります。
その結果、数多くあるECサイトから自社を選んでもらいやすくなり、商品の継続的な購入・利用も期待できます。
ECサイトに動画を取り入れるデメリットや注意点2つ
ECサイトの動画にはメリットがある一方、デメリットや注意点も存在します。
- 動画を作るのにコストがかかる
- 動画制作のスキルが必要
EC動画を取り入れる際には、これらにどう対応するか事前に検討することが大切です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 動画を作るのにコストがかかる
商品の説明文や画像を用意するよりも、動画制作には多くの時間や手間が必要です。
その分スタッフの負担が大きくなるので、本来の業務に支障が出るおそれあります。
そんなときは、
- スタッフの作業内容や作業量を見直す
- LPやチラシ、DMなどの素材を動画に流用する
などの工夫や調整が大切です。
2. 動画制作のスキルが必要
お客様の興味を引く魅力的な動画を作るには、撮影や編集に相応のスキルが求められます。
しかし、
- 社内にノウハウがない
- スキルを持った人材がいない
というケースは少なくないと思います。
そんなときは、将来的には内製も視野に入れて、プロに依頼するのがおすすめです。
いきなり商品の特徴やイメージを正確に伝えるのは難しいので、まずはプロのお手本を参考にしましょう。
また、セミナーや講座に参加し、撮影・編集のスキルをいちから学ぶのもひとつの手です。
※「素人感」や「手作り感」を演出するなら、高性能なスマホや簡単な編集アプリでも十分なケースがあります。
しかしそうでない場合は、長期的な目線から初期投資をかけるのがおすすめです。
ECサイトにおける動画の主な活用法
EC動画のメリット・デメリットを紹介したところで、次は実際にどのような活用法があるのか説明しますね。
- 商品の魅力をアピールする
- 商品の使い方を紹介する
- 商品のブランドを伝える
1.商品の魅力をアピールする
商品の外観やスペック、細かいつくりなどを紹介する方法です。
具体的には
- 服やアクセサリーをモデルが着用して動くシーン
- 日用品を実際につかうときの使用シーン
特にアパレル系では試着ができないため、角度による見た目の違いやサイズ感など、ディティールを気にする方が多いです。
実際に商品が届いて、「カラーや質感のイメージが違う…」などのクレームや返品を防ぐためにも、動画の活用はおすすめです。
ただし、必要以上に商品を良く見せることは必要ありません。
テキストや画像だけでは伝えにくい魅力を、動画で表現するイメージで大丈夫です。
2.商品の使い方を紹介する
ハウツー動画として、商品の使い方や正しい知識を実演して伝える方法です。
例えば
- 家電の取り付け方や操作方法
- コスメの正しい用法
- 食品をつかったレシピ動画
などです。
これにより、購入前の不安を払拭させたり、購入後のイメージをより湧きやすくさせたりできます。
また、実際に商品を購入したお客様へのサポート効果も期待できます。
3. 商品のブランドを伝える
商品へのこだわりやメッセージなど、ブランドを伝える方法です。
内容としては、以下のようなものがあります。
- 商品誕生の背景や開発ストーリー
- 原材料や製造工程の紹介
- 開発者インタビューや生産者の声
また、商品のこだわりや作り手の想いなどを伝えることで、感動や共感を得やすくなります。
ECサイトに動画を取り入れているサイト事例
ECサイトの商品説明や集客に、動画を活用するケースは増えています。
そこで、弊社futureshopのサービスをご利用いただいているショップ様の中から、いくつか動画の活用事例を紹介します。
一部のショップ様からは直接コメントもいただいているので、ぜひ参考にしてください。
1. シャツの専門店「ozie」
シャツの通販ショップ「ozie」さんは、ネクタイの結び方やシャツの選び方など、お客様に役立つノウハウを動画で分かりやすく発信しています。
①ECサイト内で、どのように動画を活用していますか?
弊社で動画をアップする最終目的は、「ozieの認知度を上げるため」です。
リピートされないショップの一番の特徴は忘れられているから。
覚えてもらうことが、オリジナルの商材を扱うお店にとって業績アップにつながります。そして、その覚えてもらうために大切なのが「コンテンツ」だと私は思っています。というのも、お客様が知りたいノウハウや知識を分かりやすく正しく伝えることで、検索で上位に表示されやすくなり、アクセスも増えるからです。
それが例えば動きのあるノウハウ(例としてネクタイの結び方)であるほど、何度もアクセスしてくださる → 接触頻度が上がる → ozieを覚えてもらいやすくなる、と思っています。
動きのあるノウハウに動画は最適ですし、動きがないコンテンツ(素材の説明や商品説明といった、文字で書いても伝わるもの)でも、動画なら撮ってすぐに公開することができる。
簡単だし、スピード感があっていいかなと思っています。また、現ページにあるコンテンツの中で動画の説明があったらより分かりやすいもの、もしくは現ページにテキストでないコンテンツであったらいいであろう内容のものを撮るように意識しています。
前者であれば現ページの一番下に動画を貼りつけていますし、後者であれば動画をもとにテキストのページを作ったりします。
スタッフも各自でコンテンツを作成・公開をしていますが、私が作る内容の方が濃くなるのは事実。その濃い内容の動画を見ながら文字起こしするのは簡単なので、動画 → テキストのコンテンツページ作成 → ページ下部に動画も掲載という流れでやっています。
あとは、ozieのFacebookページにも必ずアップするようにしています。
②動画を取り入れたことで、どのような効果や変化がありましたか?
一番嬉しいのが、ショールームに来てくださるお客様から、「動画よく観てます!参考になります」と言ってくださること。
面と向かってそんなことを言われたら、涙ちょちょぎれます(笑)
問い合わせでも「動画を見て質問します」という内容が結構あります。
このあたりはまさに「認知度を上げる」につながっていると思います。またYouTubeに公開した動画が、Google検索でどの位置に表示されるかは逐一チェックしています。
動画タブでチェックすると、ほとんどが1ページ目に掲載されています。これが続くと、検索の全体タブでも1ページ目に掲載されることが多くなってきます。コンテンツを動画で上げることによって、お客様のお役に立つ → 接触頻度が上がる → お店を覚えてもらいやすくなることに繋がりますし、アクセス数が増えるほど検索順位が上がる好循環にもなります。
今後の課題はテキストページがなく、動画のみのコンテンツを文字起こししてテキストページも作っていくこと。
動画だけでも検索順位がいいコンテンツは、テキストページもあるとより相乗効果を発揮しますので。
2. 竹材専業メーカー「竹虎」
創業明治27年の老舗「竹虎」さんは、竹を題材にした動画を作るユーチューバーならぬ、“竹チューバー”として活躍しています。
①ECサイト内で、どのように動画を活用していますか?
ECサイト内のブログや商品ページなどに、動画を貼りつけています。
ブログ記事への理解を深めてもらったり、商品の使い方や保管、どのように作られているかなど、画像だけでは伝えきれない部分を動画を使ってご説明させていただいています。
②動画を取り入れたことで、どのような効果や変化がありましたか?
なかには27万回再生されている動画(うなぎうけの製作風景)もあったりして、関心のある動画には沢山の方が見に来られることを実感しています。
動画は皆様がご存知ないものをよりリアルに伝えられるので、今後も力を入れていきたいと考えています。
3. 祭り用品「祭すみたや」
お祭りグッズを専門に扱う「祭すみたや」さんは、商品の使い方やよく寄せられる問い合わせを動画で紹介しています。
①ECサイト内で、どのように動画を活用していますか?
主に、商品の使い方を動画で紹介しています。
弊社は「お祭り用品」を扱っており、使用方法や着用方法が分からないなどの問い合わせが多い商品もあります。
例えば「チャンパ」と呼ばれる和楽器はサイズ別に音色が異なり、電話で「4号はどんな音ですか?」とお問い合わせをいただくことがあります。
以前は電話をしながらチャンパを実際に鳴らして、「こんな音色ですよ」とお答えしていました。しかし、動画で伝えたほうが伝わりやすいと気付き、そこからYouTubeに動画をアップするようになりました(例. 【和楽器】チャッパの音色比較(サイズ別))。
②動画を取り入れたことで、どのような効果や変化がありましたか?
商品ページに動画を貼りつけたことで、「動画があって分かりやすかった」というお声をいただくようになり、購入時の参考になっているように思います(例. マジックプラス 黒色 短タイプ)
また、ECでの購入だけではなく、YouTube動画をきっかけに店舗を知っていただき、静岡の実店舗に全国各地から来ていただけることが増えました。
各地のお祭を主催されている団体様が、バスで大勢で来店されることもあり、間接的な動画のPR効果も感じています。
4. メンズアパレル「Dcollection」
メンズ服専門の「Dcollection」さんは、メンズ向けのファッション情報や着こなしポイントなどを、ファッションが苦手な方にもわかりやすく、手を伸ばしやすい解説の動画などをYouTube発信しています。
毎日動画を投稿することで着実にファンの数を伸ばし、登録者数は現在3.5万人を突破。(2020年4月現在)
また、商品ページにはモデルが服を着用して動く姿を載せており、服の見え方や質感・サイズ感など、リアルな商品情報を伝えています。
このように「商品を直接手にとれない」というECの弱点を動画でカバーし、お客様が安心して購入できる工夫をしているのもポイントです。
まとめ:動画を活用してEC商品の魅力を伝えよう
少し長くなりましたので、本記事のポイントをまとめます。
- 売上UP:購入意欲の訴求や不安の払拭ができる
- 集客力UP:より多くのお客様の流入が見込める
- ブランド力UP:他社との差別化やブランド構築に役立つ
- 動画を作るのにコストがかかる
- 動画制作のスキルが必要
- 商品の魅力をアピールする
- 商品の使い方を紹介する
- 商品のブランドを伝える
動画を活用するとなると、少しハードルが高いように思うかもしれません。
しかし、スマホで誰もがECサイトを利用できる中、動画の重要性はどんどん増しています。
次世代通信技術の5Gが商用化されれば、動画コンテンツのニーズはさらに高まることでしょう。
「ECサイトの売上や集客を伸ばしたい」という考えがありましたら、長期的な視点に立ち、ぜひ動画の制作を検討してみてください。
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