知らないと損するネットショップ通販の集客方法:クーポン活用編その2
- 2014.11.172022.11.22
前回の「知らないと損するネットショップ通販の集客方法:クーポン活用編」に続きまして、今回もさらに3つ、「クーポン」施策に関して細分化して見ていきます。
前回は、下記の3つ。販売戦略、利用率アップの視点で見ていきました。
- 売りたい商品を意図的に売る
- メールは読まれない。じゃあ確実に読まれるものは?
- 購入単価を引き上げる
今回は、売上の安定化、発行タイミング、効果計測、という3つの視点でクーポン活用を細分化していきます。
目次
新規会員を獲得するツールとして。売上安定へ。
ネットショップで購入をする際に、必ず通過するのが、名前や住所の個人情報の入力画面。そこで「会員登録をするか、しないか」という選択を迫られます。
楽天やAmazonのようなモールと違い、独自ドメインの本店ネットショップでは、また次回も同じ店で購入するかどうかわからない、という心理も働き、会員登録をしてもらえない場合も多くあります。
店舗側のスタンスとして、会員登録を積極的にしてほしいのか、会員登録はそれほど求めないか、という部分は、店舗毎の方針で考え方が分かれる所ですが、リピート率の向上・売上の安定化を考えるのであれば、会員登録はできるだけしてもらえる導線設計にしておくことが得策です。
なぜ会員登録をしてもらえるようにするのが得策なのか?
正確に言えば「会員登録」ではなく、「会員登録&メルマガ送信可」というお客様を増やす意識を持つ、ということです。
「会員登録&メルマガ送信可」のお客様を増やすことで、店舗からのメッセージを発信できる層を広げていくことができます。
店舗からお客様へメッセージを発信できる手段を持ち、その範囲を拡大していくことは、リピート訪問・リピート購入を増加させ、売上の安定化を図る上で、非常に重要なポイントです。
『今さらメルマガ?開封率してクリックされるのは10%以下で、反応とれないよ。メルマガ読者を増やすってこと?そんなの時代遅れじゃない?』
その通りです。メルマガの反応は以前に比べれば落ちています。
しかし、ここが重要なポイントですが、売上を上げている店舗の多くは、積極的にメルマガを活用しています。
低い開封率・クリック率とはいえ、読んでいただけているお客様、クリックして店舗に再訪問していただけているお客様がいるのであれば、店舗側からプッシュできる数少ない手段の1つとして、メルマガはまだまだ活用できる手段です。
今、この文章を書きながら、ふと、この言葉が浮かんできました。
努力をすれば、必ず報われるとは限らないが、
報われた者は、必ず努力している。
聞いたことのある方も多いかと思われる、この言葉。
ちょっと、置き換えてみていいですか?笑
メルマガを配信すれば、必ず売上が上がるとは限らないが、
売上が上がっている店舗は、必ずメルマガを発行している
「必ず」メルマガを発行している、と言ってしまうと語弊がありますが、それほどにまだまだ使える手段だということです。
そしてメルマガの開封率・クリック率も、お客様の登録動機・普段の配信内容・配信周期・配信タイミングなどによって、まったく変わってきます。ここでメルマガの話をし始めると、クーポン活用から話が脱線しすぎるので、このあたりにしておきますが、重要なのは「待たれているメルマガ」になる、ということです。
さて、ここで出てくるのが、「じゃあ、どうやって会員登録を増やすの?」という疑問です。
どうすれば、また来るかわからないお店で、会員登録をしてもらうのか?
あなたが実際にお買い物に行った時のことを思い出してみましょう。
あなたは、旅行先のお店で「これを買おう」と決めて、レジに商品を持って行きました。
店員のお姉さんは、あなたに言います。
「会員登録をしてカードをお作りできますが、作りますか?」
あなたはカードを作りますか?
カードを作るには、申込用紙に名前や住所を記入する必要があるようです。
少し面倒そうですね。
どうしますか?
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「あ、いいです。」と多くの人が断るのではないでしょうか?
しかも旅行先の、また来るかわからないお店、いやたぶん二度と来ないと思っているお店で、「カードを作りませんか?こちらの用紙にご記入ください」と言われたら??
内心「めんどくさいから、いいや」と思い、「あ、いいです。」と断ります。
独自ドメイン店舗の本店ネットショップは、これに近い状態とも考えられます。
欲しい商品を探していて、検索している中でたまたま出会ったお店は、お客様視点から見れば、旅行先の「また行くかわからない、たぶん行かないお店」と近い状態です。
もちろん検索をすれば、また訪れることはできるので、旅行先のお店よりは、再度訪問する可能性は高いですが。
旅行先の「また行くかわからない、たぶん行かないお店」で、会員登録用紙に、名前と住所を記入してもらうには、どうすれば良いのでしょうか?
「めんどくさいから、いいや」を越えるには、どうすれば良いのでしょうか?
では、レジのお姉さんのセリフを少し変えます。
あなたが「これを買おう」と決めて、レジに商品を持って行きました。
するとレジのお姉さんは、あなたにこう言いました。
「会員登録をしてカードを作っていただくと、500円引きになりますが、どうされますか?」
あなたはカードを作りますか?
この場合、急いでいる状況でなければ、多くの人が会員登録をすることになるでしょう。
少しの手間で500円引きになるなら、会員登録用紙に名前や住所を書く、という選択をします。
なぜ、面倒でも会員登録をする選択をしたのか?
その理由を簡単にまとめれば、「会員登録しないより、会員登録をしたほうが良いから」です。
つまり、お客様に会員登録をしたほうがメリットがある、と感じて頂ければ、「めんどくさいから、いいや」の壁を越えられます。
そのメリットを感じて頂く手段として「クーポン」を活用していきます。(実を言えば、「ポイント付与」も同様に使えるので、「クーポン」か、「ポイント」か、いずれかを会員登録メリットとして活用していきます。)
具体的にどうするのかというと、購入途中の「会員登録をするか、しないか」というタイミングの画面で、「会員登録をすると、今スグ使える500円OFFクーポンをお渡しします」と表記しておきます。
購入途中の画面は、先ほどの旅行先のお店で言えば、レジの前にいるのと同じ状況です。
ここで「500円OFFクーポン付与」をお伝えすることで、会員登録を拒否するよりも、会員登録をしたほうが明らかにメリットがある、という状態になるので、会員登録を選択するお客様の比率が上昇します。
そもそも先ほどの旅行先の実店舗と少し違うのは、ネットショップの場合は、会員登録するかしないかに関わらず、購入する際には、名前・住所などの個人情報の入力が必ず必要になります。
その手間をかけていただく部分は必ず通過するのであれば、何もせずに「会員登録されない。店舗からの情報発信ができない。」という方向に流してしまうのではなく、「会員登録される。店舗からの情報発信ができる。」というお客様を増やしていく方向に流れていくようにに、少し工夫をしておくほうが、お客様にとっても、店舗側にとってもメリットのある状態となります。
実際に、この「会員登録メリットを提示して、【会員登録&メルマガ可】のお客様を増やしていく」という方法により、会員登録数の増加から、リピート収益の安定化へとつなげている店舗も多数ありますので、売上の安定化には有効な手段と言えます。
「会員登録される。店舗からの情報発信ができる。」というお客様を増やすための方法は、その他にも工夫できる点はまだまだあるので、それはまた別の機会に。
常套手段。お誕生日クーポンを発行する。
「お誕生日おめでとうございます」と配信されてくるメールに、お誕生日クーポンを添えて送る、というのは常套手段ではありますが、常套手段であるということは、昔からある「有効な手段」ということ。
自分の場合を振り返っても、お誕生日の月は各所からメールが届いたり、DMが届いたりしますし、その割引率が通常時よりも高めになっていることに気づくと、購買へのきっかけにもなります。
というのも、これは個人的な体験でも実感したことですが、近所の「●●パスタ」という、もちもち生麺の美味なるパスタ屋さんでアンケートを書いて以来、数ヶ月毎にDM(ダイレクトメール)はがきが届きます。
ハロウィーンキャンペーンや、クリスマスキャンペーン、春の●●キャンペーン、と季節ごとにDMが送られてきて、その内容をチラっと見て、だいたいの内容を把握して、でも、お店には行かない、を繰り返していました。
DMを見て、行かない、を繰り返しながらも何気なく見ていたDMですが、知らず知らずのうちに、なんとなくの「通常時の割引率」が頭に入っていました。
実は、これが布石となっていることに、後から気付きました。
事前の刷り込みと言ってもいいかもしれません。
誕生日の月に届いたDMを見てみると、そこにはいつもより高い割引率の表示。それに気づいた私は、、
そうです。その週末の夕方、その「●●パスタ」に家族で出掛けて、もちもち生パスタを食べていました。
これは意外とネットショップでも使える“手”ではないだろうか?と連想が及びました。
普段からキャンペーン企画でクーポンを発行していく中で、通常時の割引率を刷り込んでおく。
お誕生月は、通常時よりも少し高めの割引率でクーポンを出す。
お客様にとっては、1年に1度の「お誕生月」ですが、店舗側から見れば、「お誕生月」は毎月、1年で12回。
単なる「お誕生日クーポン」ではなく、事前の布石を打った上でのクーポン発行をすることで、意図的に「お誕生月」に購買が発生するように仕込んでおく。
この考えは、お誕生日クーポンに限らず、うまく他にも展開できるかもしれません。
広告物の効果測定をする
これはDMや雑誌のキャンペーン等で、よく採用される手段ですが、クーポンコードを掲載しておくことで、その広告物からの反応を計測することができます。
コンビニで買うカフェラテやペットボトルにも、ペラっとめくるとクーポンコードが書いてあり、それをWEB上で入力するキャンペーンもよく見かけるかと思います。
大手企業のクーポンコードは、各商品毎に異なるクーポンコードを記載していることも多いですが、そこまでするのはなかなか難しいので、1つのクーポンコードで広告物の効果計測ができるように展開していきます。
特定の期間、特定の広告媒体に、特定のクーポンコードを利用する、という方法であれば、1つのクーポンコードで効果計測が可能となります。
具体的には、
- 雑誌広告には、このクーポンコード
- 今月送るDMには、このクーポンコード
というように、時期、媒体で分けて、クーポンコードを振り分けて掲載しておくことで、その反応率が計測できます。
オフライン媒体に限らず、PPC広告、アフィリエイト広告等のオンライン広告で集客した先のランディングページでも、Aパターン・Bパターンでクーポンコードを分けて、反応率を計測するという手段もあります。
前回の記事でお伝えした「同梱物」にクーポンコードを記載する方法もありますし、異なる種類の「同梱物」を作成して、クリエイティブのABテストを行うこともできます。
もちろん、メールで送るクーポンに関しても、複数のクーポンコードを発行して、配信対象を絞り込んで配信すれば、配信対象毎の反応率や、メール件名/本文のテスト・LPのテスト・キャッチコピーのテスト等の効果測定をしていくこともできます。
(※上記の施策は、futureshopのクーポン機能で実現できる内容をベースとして記載されています。)