ECサイトに欠かせないショッピングカートとは?比較方法やおすすめ、進化する機能とその仕組み
- 2017.05.172024.01.30
ユーザーがネットショッピングをするときに、注文処理や支払い処理を自動で行うのがショッピングカートです。
ショッピングカートは日々進化しており、近年はECサイトの運用に役立つ販売促進や顧客分析の機能を備えた高性能なタイプも登場しています。
では、自社のECサイトに合ったショッピングカートはどのように選べば良いのでしょうか。
今回は、ECサイトのショッピングカートについて、仕組みやメリット、比較方法、おすすめや進化する機能などについてご紹介します。
目次
ECサイトに重要なショッピングカートの仕組み
ショッピングカートは、ユーザーがECサイトで商品を購入するときに、合計金額の計算や決済、注文確認メールを自動配信するシステムです。
単純に購入手続きだけを行っているのではなく、合計金額の精算やポイント付与、割引制度の適用などを自動で行い、ユーザーに提示します。
購入が確定し、支払いへ進むと最終金額が算出され、ユーザーが選択した支払い方法で決済手続きを行います。
銀行振込や代金引換、クレジットカードはもちろん、電子マネーや後払いといった多様化する決済処理にも対応しています。
ショッピングカートに入れた商品はすぐに購入手続きに進むのではなく、一時的にリストアップされ、自動で買いたいものリストが作成されます。
インターネット上での操作ミスや通信トラブルによる購入を防ぐための効果があり、注文前ならいつでも簡単にショッピングカートから削除することができます。
注文手続きが完了したあとは、確認用のメールを自動で送信し、ユーザーの購入履歴や個人情報などのデータを保存、管理するよう設計されています。
有料ショッピングカートのメリット
ショッピングカートには、有料と無料があります。有料のショッピングカートを選んだ場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。
販促機能が豊富
有料のショッピングカートは無料のものと比較すると、ポイントの付与や会員ランク制度、クーポンの発行機能といった販促機能が豊富に用意されています。目的に合わせて導入することで、リピート顧客や新規顧客の獲得につなげやすく、売り上げアップに効果的です。
デザインの種類が豊富
デザインテンプレートの種類が豊富で、ほかのショップと差別化しやすい点も有料版のメリットです。無料のショッピングカートでは、テンプレートの数が少なく、カスタマイズが制限されているため、色や配置によっては他社と似たデザインのサイトになってしまうおそれがあります。
その点、有料のショッピングカートならレイアウトの基本パターンも多いため、運営するサイトや顧客に合わせて、ブランドや商品のイメージを表現することも可能でしょう。
独自ドメインに対応
ECサイトのブランディングのためには、独自ドメインの取得が必須です。ほとんどの有料ショッピングカートでは、独自ドメインが標準対応しています。
例えば、独自ドメインを設定するメリットとして、SEO施策があります。SEO評価はドメイン単位で付与されるため、ECサイトのシステムを変更してしまうとこれまで蓄積した評価がなくなってしまう場合があります。
しかし、独自ドメインを設定している場合は、ECサイトのシステムを変更してもSEO評価を引き継ぐことができます。
サポートを受けられる
ショッピングカートに搭載されている機能を使いこなし、運用に有効活用するためには、充実したサポート体制が必要となります。有料のショッピングカートでは、技術面や売り上げアップ施策などのサポートを行ってくれる場合もあります。
有料のショッピングカートは運用コストがかかりますが、売り上げアップに効果のある実用的な機能が搭載されていたり、きめ細かいサポートが受けられたりする点は大きなメリットでしょう。
進化するショッピングカートの機能
ECサイトの売り上げを増やすには、ブランドや商品のファンを獲得し、優良顧客を増やしていくことが必要です。そのため、ショッピングカートも、ECサイトの運営をさらに容易にしながら、精度の高いマーケティング機能を備えたものへと進化しています。
レコメンド機能
レコメンド機能は、閲覧履歴や購入履歴に基づいてユーザー情報を分析し、興味を持つと予想されるおすすめ商品を「このアイテムを見ている人におすすめ」や「売れ筋ランキング」として表示する機能です。
ユーザーの関心が高い商品を表示することで、サイトの回遊率が上がり、アップセル・クロスセルが見込めます。
クーポン機能
クーポン機能は、購入時に会員限定クーポンを配布する機能です。会員限定クーポンは、会員登録率を高めたり、リピート購入を促したりするのに役立ちます。ECサイト全体で行うセールや商品の値引きよりも、ユーザーが特別感を味わえるため、再購入につながりやすくなります。
かご落ちリカバリー機能
ECサイトでは、一度ショッピングカートに入れた商品を、購入せずにユーザーが離脱してしまうことを「かご落ち」と呼びます。かご落ちリカバリー機能は、カートに商品を入れたままサイトを離れてしまったユーザーに対してメールを送り、再来訪を促す機能です。
メールを配信できるのは、メールアドレス登録済みのユーザーに限りますが、メールアドレスが不明なユーザーには広告配信ができるサービスもあります。
これにより、かご落ちしても再アプローチが可能となるため、機会損失による売上減少を防ぐことが可能です。
ソーシャルログイン機能
ソーシャルログイン機能は、手間のかかるユーザー登録を省き、離脱を防ぐのに効果的な機能です。
ECサイトでは、購入者情報の入力やクレジットカードの登録など商品購入までのプロセスが長く、購入前にユーザーが離脱してしまうことがあります。
ソーシャルログイン機能が搭載されていれば、AmazonやLINEなどの外部のアカウントと会員情報を紐付けることで簡単にログインができ、ECサイトの使いやすさもアップします。
普段使っているSNSでログインできるため、パスワード忘れによる離脱を防ぐのにも役立ちます。
ショッピングカートを選ぶときのオススメ
ECサイトにとって重要なショッピングカート。では、実際に自社でショッピングカートを選択する際にはどのような点を重視すれば良いのでしょうか。
種類で選ぶ
ECサイトのショッピングカートには、「パッケージ型」「オープンソース型」「SaaS型」「ASP型」といったさまざまな種類があります。まずは、カートの特徴や種類から自社に合ったものを絞り込むと良いでしょう。
パッケージ型やオープンソース型は、ECサイトに必要な機能をカスタマイズして独自のショッピングカートを構築していくタイプです。自由度が高く、オリジナルを構築できますが、追加機能やセキュリティ対策は自社で行わなければなりません。
そのため、プログラミングの専門知識や技術のあるスタッフが必要です。
SaaS型やASP型は、クラウド上にあるシステムを利用するため、決済機能やCMSを購入しなくてもスタートできます。導入コストは抑えられますが、大規模なECサイトには不向きです。
サポートの充実度
ECサイトを安定して運営するには、機能の使い方以外でも相談できる窓口があるかどうかが重要です。特に、初めてECサイトを運営するときは、サポートがあるといざというときに安心でしょう。
セミナーや勉強会などのプログラムが用意されている場合もあるので、どのようなサポートが受けられるのかも事前に確認しておくと良いでしょう。
導入事例
同じ商材を販売している企業が採用しているかどうかなど、ショッピングカートの導入事例をチェックしてみるのもおすすめです。自分のイメージに合ったECサイトを検索し、どこのショッピングカートを利用しているのかを探すという方法もあります。
機能性と見やすさにこだわったショッピングカート選びを
自社の特性やECサイトで扱う商品によって、求める機能は自ずと異なります。
自社のECサイトにぴったりのショッピングカートを選ぶには、必要な機能を明確に洗い出した上で、ECサイトの規模や現状の課題点などを踏まえて種類を絞り込むと良いでしょう。
また、ショッピングカートはユーザーに操作してもらう部分でもあります。
操作性や見やすさなど、顧客の視点に立った設計がされているかどうかも確認しながら、ショッピングカートを比較してみましょう。
フューチャーショップでは、これまでECについて様々なご相談をいただいています。もしお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。