自社ECで飛躍を目指す!SEOやSNS運用などの戦略を竹内謙礼さんが解説
- 2021.05.122024.01.30
新型コロナの影響で小売企業のオンラインシフトが続いている2021年。
自社ECサイトの新規立ち上げや、EC事業の強化に取り組む企業さまも増えています。
一方で広告費の高騰やSEOの競争激化、価格競争、送料負担の上昇、モール依存など、EC事業者さまが直面している課題は少なくありません。
そういった企業さまの課題を解決するため、自社ECの売上アップをテーマとしたオンラインセミナー「ネットショップ運営 攻略大全セミナー」を2021年3月に開催しました。
講師を務めてくださったのは、経営コンサルタントであり、新聞・雑誌の連載も持つ竹内謙礼さん。
自社ECの「集客」と「販促」をテーマに、SEO(コンテンツマーケティング)、リスティング広告、SNS運用、動画コマースなど、2021年の市場トレンドに対応するための戦略を解説してくださいました。開始直後から300人以上が同時視聴し、多くの反響をいただいたセミナーをレポートします。
目次
書籍出版を記念しオンラインセミナーを開催
今回のオンラインセミナーは、竹内謙礼さんが執筆した書籍「ネットショップ運営 攻略大全」の出版を記念して開催しました。
竹内さんが書籍を執筆する過程で、弊社の社員が取材に協力したことをきっかけにセミナーを企画。竹内さんは「ネットショップ運営 攻略大全」のコンテンツの中から、自社ECサイトの集客や販売の戦略に関するテーマを厳選して解説してくださいました。
なお、ゲストスピーカーとして株式会社アイルの尾崎さまにも参加していただきました。
セミナーで語られた戦略や施策は、書籍「ネットショップ運営 攻略大全」の内容も含まれるため、公開可能な内容の一部を紹介します。
セミナーのポイント
- 自社ECサイトは、楽天やAmazonのコピーサイトでは売れない
- 自社ECサイトで、楽天店やAmazon店を超えるサービスを提供する
- サイト制作にお金をかけられないなら、商品開発に力を入れる
- SEOとリスティング広告を成功させるには、まずは自力で運用する
- SNSは成果が出るまで時間がかかり、センスも問われる
- 動画コマースは商材によって向き不向きがある
- SEOやリスティング広告の運用者の方が、自社ECサイトの運営に向いている
- ベンチマークするネットショップを間違えない
有限会社いろは 代表取締役
経営コンサルタント 竹内 謙礼
<p=line-height: 130px;>大企業、中小企業問わず、実店舗ビジネス、ネットビジネスのアドバイスを行う経営コンサルタント。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。2021年1月19日に技術評論社から「ネットショップ運営 攻略大全」を出版。
株式会社アイル CROSS事業部 CROSS MALL2課
尾崎 一索 氏
<p=line-height: 130px;>1981年 神戸生まれ
2004年 同志社大学卒業
2007年 株式会社ラクス入社
2017年 株式会社アイル入社
<p=line-height: 130px;>全国の1,800社超のネットショップやコールセンター事業者へメール対応業務の効率化を提案・実現。
全国各地で開催するセミナーでは、メール接客の重要性や、ネットショップに関する様々なノウハウ提供。
楽天やAmazonを超えるメリットを提供する
楽天市場やAmazonなど大手モールはテレビCMやSEO、リスティング広告などの集客施策に加え、ポイント還元やセール販売など消費者の購入意欲を刺激する施策を行っています。
大手ECモールによるパワーゲームが続く2021年のEC市場において、ECモールと自社ECの両方で商品を販売している企業が自社ECの売り上げを伸ばすには、自社ECサイトで買うメリットを打ち出し、ECモールを超えるサービスを提供することが不可欠だと竹内さんは強調しました。
ECモールのメリットを上回るサービスを提供しなくては、自社ECサイトで買ってもらえません。SEOやリスティング広告で自社ECサイトに集客しても、ECモールのサービスの方が優れていれば顧客はモールに流れてしまうでしょう(竹内さん)
自社ECサイトに求められるメリット
- 販売価格はモールと同価格、もしくはモールより安い
- 送料や配送スピードの条件はモールと同じ、もしくは同等以上
- モールにはない売り方やサービスを用意(店頭受取、法人対応、まとめ買い、名入れ など)
- 自社ポイントやクーポンを発行
- 決済の選択肢を増やす(特にID決済が重要)
- SNSやメルマガなどで顧客と積極的にコミュニケーションを取る
SEOとリスティング広告を成功させるには、まずは自力で運用する
近年、ECに関連するキーワードのSEOは競争激化が進んでいます。ビッグワードの検索結果や広告枠の上位は大手モールが独占している状況で、自社ECサイトを運営する企業が比較的低予算で集客を行うには、「SEOやリスティング広告の運用のコツを自ら学ぶことが不可欠」(竹内さん)と指摘してきました。
SEOやリスティング広告の運用のコツが分かれば、費用対効果の高い施策と、そうでない施策の違いを判断できるようになり、無駄な集客コストを抑制できます。逆に運用のコツを覚えないと、SEOやリスティング広告に高いコストを払い続けることになるでしょう(竹内さん)
竹内さんはSEOを運用するポイントとして、「Google マイビジネス」の重要性が高まっていることや、指名検索を増やすためにプレスリリースを活用すること、オウンドメディアのコンテンツは文字数や滞在時間が重要であることなどを挙げました。
SEOやリスティング広告を1年程度運用すると、運用代行会社に委託したときに対等に会話ができるようになります。SEOの解説書やセミナーなどを活用し、まずは自力で運用してみましょう(竹内さん)
SNSでファンを獲得するコツ
自社ECサイトの集客に、InstagramやTwitter、Facebook、LINE公式アカウントなどSNSを活用しているEC事業者さまも多いでしょう。SNS運用の目的の1つは、お店のファンを増やすこと。そのためには、フォロワーにとって有益な情報を発信していくことが必要です。
SNSで商品情報やセール情報ばかり発信しているSNSアカウントに対して、竹内さんは「CMだけを流しているテレビ番組のようなもの」と指摘。フォロワーをファン化するには、商品開発のストーリーや社員の商品に対するこだわりなど、継続的に見たいと感じるコンテンツを作ることが必要だと強調しました。
SNSは情報発信のツールではなく、コミュニケーションのツールです。発信する情報に一貫性を持たせ、継続的に見てもらうことで、お客さまが買い物をするときの「第一候補」のお店になることが重要です。セール情報は月1~3回程度に抑えるべきでしょう(竹内さん)
SNSを活用する際は、事業の特徴や商材に応じてSNSを使い分けることが必要です。
竹内さんは、実店舗で顧客と直接コミュニケーションが取れる企業はFacebookやLINEの友達登録を増やすことに注力し、商品にストーリーがあり写真映えするならInstagramを運用するなど、ビジネスモデルにあったSNSの選び方も解説しました。
サイト作りや動画コマースのポイントも解説
セミナーではこのほか、自社ECサイトのコンセプト設計や動画コマースの活用法、人材採用のポイントなども解説。内容の濃いオンラインセミナーだったことから、質疑応答を含めて2時間を超える長丁場でしたが、終了時まで約300人がご視聴くださるなど視聴長維持率の高さも際立ちました。
質疑応答
セミナーの終盤は質疑応答を行い、竹内さんと株式会社アイルの尾崎さんが、聴講者さまから寄せられた質問に回答しました。
竹内さん:
楽天では主にセールに合わせてメルマガを打ちますが、自社サイトのメルマガはファン作りが目的です。モールと自社ECではメルマガの内容が違うため、自社ECを本気で伸ばしたいなら内容を変えた方が良いでしょう。
(ECモールのみを運営している企業さま)
尾崎さん:
売上規模に関わらず、本店をやるなら早めにオープンした方がいいです。
理由は、ECの売上規模が大きくなる前に、自社ECとモールの在庫統合や商品コードの整理を行っておくと、事業がスムーズに成長しやすいので。
まとめ
セミナーの中で竹内さんは、自社ECサイトの売り上げを伸ばすには、「消費者が買い物をしようと思ったときに、競合の中で最初に思い出してもらえるお店になる必要がある」と繰り返し強調していました。
お客さまにとっての1番店になるには、広告など即効性のある施策に加え、長期的な視点で商品やサービスを磨き、SNSも活用してファンを増やすことが不可欠です。
「自社ECでもっとも大切なことは、ファンを増やし、指名買いを増やすこと」「自社ECサイトの集客は、消費者がインターネットにアクセスする前に勝負がついている」
竹内さんのこれらの言葉を聞き、これからのEC市場を勝ち抜くには、将来に向けてファンを増やすための努力を地道に続けることが大切だと再認識したセミナーでした。
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