ECサイト向きのEFOツール5選|離脱する理由ごとに対応策も紹介
- 2024.02.092024.03.11
「EC向けのEFOツールを知って、入力フォームの離脱率改善に役立てたい」
「ユーザーが入力フォームから離脱する理由と対応策が知りたい」
といった悩みは、ECサイトを運営する企業の担当者の方に起きがちです。
本記事では「ECで活用できるEFOツール5選」と「ユーザーが入力フォームで離脱する理由と対応策」を中心に解説します。入力フォーム最適化に役立つため、ぜひ最後までお読みください。
目次
EFOとは?
EFO(Entry Form Optimization)は、直訳すると「エントリーフォームの最適化」です。「購入者の情報入力フォーム」や「会員登録フォーム」「問い合わせフォーム」などを改善し、ユーザーが入力しやすいように最適化する施策です。
ECサイトへの訪問者が多かったとしても、入力フォームでストレスを感じた場合は離脱する可能性があります。EFOが実現できれば、ユーザーのストレス軽減につながるため「離脱率の改善」や「CVR向上」につながります。
ECサイトの入力フォームから離脱する理由と対応策
ECサイトにおいて、情報を入力せずに離脱するユーザーは50%を超えるといわれています。そのため入力フォームが改善できれば、さらなる売上向上が期待できます。
ECサイトにおいて、ユーザーが入力フォームから離脱する理由は次の3つです。
- 入力項目が多い
- エラー項目がわかりにくい
- 入力しづらいフォームデザイン
理由ごとに対応策を解説します。
入力項目が多い
入力項目が多い場合、購入に至るまで時間・手間がかかるため、ユーザーが離脱する原因になります。1つのページの入力項目が少なくても「複数ページにまたがって入力が必要」「入力完了までのプロセスが見えづらい」といったフォームは、購入をためらう要因となります。
対応策
入力項目が多い場合、以下の方法で対策しましょう。
- 入力項目を絞る
- 項目を必須・任意に分ける
- 住所の自動入力機能を導入する
- チャット形式を採用する
入力項目を必要最低限に抑えましょう。たとえば「フリガナ」「メールアドレスの確認欄」「アンケート項目」といった項目は、できる限り除きます。また「全角」や「半角」の入力指定もなくせば、さらに入力しやすいフォームとなります。
また入力項目を「必須項目」と「任意項目」に分けると、ユーザー側の「必要最低限の情報入力で購入したい」といったニーズを満たせます。購入時の心理的なハードルが下げられるため、離脱率が下げられます。
さらに「住所の自動入力機能」を導入すると、ユーザーの手間が軽減できます。住所入力間違いのリスクも低減できるため、ユーザーだけでなくEC事業者にとってもメリットがある方法です。
加えて入力フォームに「チャット形式」を採用すれば、チャットボットの質問に沿って情報を入力してもらえます。入力項目が1つずつサポートできるため迷わず入力でき、離脱防止につながります。
エラー項目がわかりにくい
「入力を間違えた」「項目を見逃した」といった場合、エラーが発生して購入まで進めません。エラーが発生した項目がわかりにくいと、ユーザーは購入を諦めて離脱する可能性があります。
対応策
エラー項目がわかりにくい場合、以下の方法で対策しましょう。
- 入力間違いがあったタイミングでエラーを表示する
- エラーの内容を具体的に表示する
入力を全て終えたタイミングでエラーが表示されると、入力のやり直しが面倒になり離脱するケースがあります。入力間違いがあったタイミングで「エラーの表示」や「入力欄の色の変更」といった対応をとれば、ユーザーはストレスを感じずに修正できます。
また「なぜエラーなのか」を具体的に表示することで、エラーが繰り返されるのを防げます。たとえば、メールアドレスの入力項目の場合「@以降の文字を入力してください」「.(ドット)を含めてください」といったメッセージを表示します。入力をアシストできるため、ユーザーは正確な情報を手間をかけずに入力できます。
入力しづらいフォームデザイン
「入力フォームがスマートフォンに最適化していない」「アクションボタンの位置がわかりづらい」といった場合、ユーザーの離脱につながります。
2022年に経済産業省が実施した調査によると、BtoCのEC市場においてスマートフォン経由で取引された割合は55.98%でした。入力フォームがスマホに最適化できていない場合、パソコン用の画面がスマホに表示されるため、入力時に多大なストレスを与えます。
また「次へ進む」「送信」といったボタンの位置がわかりづらい場合、ユーザーは次のアクションに進めません。たとえば、ほかのボタンとのデザインの差がなければ「見落とし」や「誤タップ」の原因になります。
いずれも機会損失につながるため、フォームデザインの改善は欠かせません。
参考:経済産業省「令和4年度電子商取引に関する市場調査報告書」
対応策
フォーム画面が入力しづらいデザインの場合、以下の方法で対策しましょう。
- レスポンシブデザインにする
- アクションボタンのデザインを変えて目立たせる
レスポシブデザインは、ユーザーが使用する各デバイスの画面サイズに応じて「最適化したデザイン」が表示できる手法です。レスポンシブデザインを採用すれば、デバイスごとのデザイン作成が不要です。そのためEFOだけでなく、サイト管理も容易になります。
また、アクションボタンは「色」や「大きさ」でほかの要素と差別化します。ページの最下部に設置し、項目を入力した流れで押せるような配置にしましょう。
なお「リセット」「やり直す」といったボタンは、入力を進めたユーザーの離脱につながるため不要です。特にアクションボタンの横に設置している場合、ユーザーの誤タップを誘発する可能性があるため削除しましょう。
ECサイトのEFOを実現する2つの方法
ECサイトにおいて、EFOを実現する方法は次の2つです。
- EFOツールを導入する
- ECシステムのEFO機能を活用する
EFOツールを導入する
ECサイト向けのEFOツールを導入すると、入力フォームの改善が効率的に進められます。
EFOの実現には専門的な知識・技術が必要です。社内にエンジニアがいない場合、Web制作会社に依頼する必要があります。
EFOツールを導入すれば、多くの場合フォームにタグを追記するだけで実装可能です。また、EFOに関して「運用アドバイス」や「技術面のサポート」などが受けられるツールもあるため、知識がなくても入力フォームが改善できます。
EFOツールの機能
EFOツールに搭載されているおもな機能は、以下のとおりです。
入力支援機能 | 入力値自動変換 | ひらがな・カタカナ・全角・半角の自動変換 |
リアルタイム・アラート | 入力エラーのをその場で通知 | |
住所自動入力 | 郵便番号の入力で住所を自動で表示 | |
入力支援 | 入力例・注意点などのガイド | |
サブミットブロック | 入力漏れ・ミスがある場合ボタンのクリックを制御 | |
入力成功サイン | 項目の入力が成功した場合にサインを表示 | |
アカウント連携 | GoogleやYahooなどのアカウント情報を使用 | |
離脱防止機能 | 離脱防止確認 | 入力途中の離脱に対するメッセージ表示 |
プログレスバー | 入力完了までの行程を表示 | |
分析機能 | 離脱が多い項目の可視化・改善支援 |
EFOツールによって機能が異なるため、導入したい機能が搭載されているツールを選びましょう。
ECシステムのEFO機能を活用する
ECシステムのなかには、EFOに役立つ機能を備えているものがあります。標準搭載の場合はオプション料金が発生しないため、新たなコストをかけずに入力フォームが最適化できます。
なかには、ECシステムと連携できるEFOツールもあるため「必要に応じて機能を拡張したい」といった場合は、ECサイトの標準機能を活用しつつ検討するのがおすすめです。
ECで活用できるEFOツール5選
ここからは、ECで活用できるEFOツール5選を紹介します。
【機能改善】EFO CUBE
引用:EFO CUBE
EFO CUBEは「入力補助機能」と「データ解析機能」が充実しているEFOツールです。「住所入力補助」をはじめとした26もの入力補助機能があり、その数は業界最多です。また「離脱の種類」や「項目単位」でデータが分析でき、各数値のレポートが自動で作成できます。
導入フォーム数は4,200件を超えており、幅広い業界で利用されています。申し込みから導入まで専任のスタッフが担当し、約2週間程度で開始できます。
料金 | 月額:50,000円(5フォーム) |
無料デモ | サンプルフォームあり |
【スマホ最適化】EFOcats
引用:EFOcats
EFOcatsは、スマホに最適化できる「ステップ型フォーム」に変えられるEFOツールです。タグを設置するだけで1画面1質問のデザインとなるため、スマホでストレスなく入力できるフォームが完成します。
入力支援、離脱防止の機能を完備しており、フォームのエラー率・離脱率が低減できます。さらに分析機能では、フォームの「訪問数」や「離脱率」「完了率」などのレポートが確認可能です。ユーザーが離脱するポイントが発見できるため、フォーム改善に役立ちます。
EFOcatsは、ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」と提携しているEFOツールです。「EFOcats for futureshop」が「初期費用20,000円」「月額費用15,000円」で利用できます。futureshop管理画面にタグを貼り付けるだけで導入できるため、簡単にスタートできます。
料金 | SPサイト最適化
初期費用:300,000円 月額:40,000円 / 1ドメイン SPサイト+PCサイト最適化 初期費用:400,000円 月額:60,000円 / 1ドメイン |
無料デモ | あり |
EFOcatsは、ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」と提携しているEFOツールです。
引用:futureshop「EFOcats for futureshop」
「EFOcats for futureshop」が「初期費用20,000円」「月額費用15,000円」で利用できます。futureshop管理画面にタグを貼り付けるだけで導入できるため、簡単にスタートできます。
【導入が簡単】Gyro-n EFO
引用:Gyro-n EFO
Gyro-n EFOは、フォームにタグを貼り付けるだけで利用できるEFOツールです。貼り付けに関する不明点は、サポートスタッフによるサポートが受けられるため安心です。また、EFOに関する設定も無料で代行してもらえます。
国内6000フォームを改善した実績があり、なかにはCVRを2.5倍向上させた事例もあります。MAやCRM、SFAとの連携も可能なため、マーケティング効果の向上が期待できます。
料金 | 初期費用:2フォームまで無料
(3フォーム目以降、設定費用1万円 / 1フォーム) 月額:15,000円~ ※利用フォームのUU数によって変動 |
無料デモ | 無料トライアルあり |
【低価格】Rich EFO
参考:Rich EFO
Rich EFOは、月々3万円でCVR20%改善が目指せるEFOツールです。「住所自動入力」をはじめとした入力支援機能だけでなく、項目別・機関別の分析レポートも確認できます。
またオプションでABテスト機能が追加できるため、分析比較が可能です。レポートに基づいた「改善提案」や「支援機能の変更改修作業」も依頼できるため、EFO実現に向けて伴走してもらえるツールです。
料金 | 初期費用:50,000円
月額:30,000 / 1ドメイン3フォームまで |
無料デモ | デモフォームあり |
【チャット形式】GENIEE CHAT
引用:GENIEE CHAT
GENIEE CHATは、チャットバナーを任意で常時表示できるEFOツールです。ページを遷移せずにチャット内で情報を入力できるため、ストレスなくフォーム入力が開始できます。また対話形式で情報入力をアシストするため「入力完了率の向上」や「離脱率の低減」につながります。
パターン化された顧客対応が自動化できる「チャットボット機能」や、簡単に対話シナリオが作成できる「シナリオキャンバス機能」などにより、CVR向上と工数削減が同時に実現可能です。
料金 | サイトの申込数を増やしたい方向けプラン
月額:成果報酬型(月間CV数により単価が変動) 問い合わせ対応工数を削減したい方向けプラン スタンダード:50,000円 / 月 ビジネス:100,000円 / 月 |
無料デモ | なし |
futureshopのフォーム入力アシスト機能
SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」は、EFOに役立つ「フォーム入力支援機能」を標準搭載しています。
引用:futureshop「フォーム入力アシスト機能」
わかりやすいエラー表示
入力にエラーがあった場合、わかりやすいメッセージをリアルタイムで表示します。そのため「会員登録」や「お支払い」に必要な情報の正確な入力をアシストします。
引用:futureshop「フォーム入力アシスト機能」
また「メールアドレス入力支援」では、入力された内容に応じて随時メッセージを表示します。
引用:futureshop「フォーム入力アシスト機能」
誤入力が防げるため、メールアドレスを活用した「メールによる追客」に役立ちます。
メッセージ・背景色が変更可能
入力フォームに表示するメッセージの色や形、背景色までECサイトのCSSで変更できます。そのため入力支援機能に関しても、ブランドイメージに合わせたデザインが可能です。
引用:futureshop「フォーム入力アシスト機能」
住所候補の自動表示
「住所自動入力機能」が搭載されているため、郵便番号の入力だけで住所の候補が表示されます。ユーザーの手間を減らすだけでなく、正確な住所入力をアシストします。
引用:futureshop「フォーム入力アシスト機能」
ほかにも、セキュリティに配慮した「パスワード入力アシスト機能」をはじめとした多様な機能があります。
引用:futureshop「フォーム入力アシスト機能」
ECサイトの入力フォーム最適化を目指す方は、フォーム入力支援機能を標準搭載している「futureshop」の導入もご検討ください。
まとめ
ECサイトにおいて入力フォームの最適化は、売上向上につながる重要な施策です。入力フォームでユーザーが離脱する理由は「入力項目の多さ」をはじめとした、さまざまな理由があります。
本記事で紹介した離脱する理由ごとの対応策を参考に、自社ECサイトのEFOを実現させましょう。